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仮想通貨botの開発記録#70(2024/4/14)「高頻度Bot開発と機械学習に役立つ書籍」

前回の記事に引き続き、今回も仮想通貨botの開発状況をまとめていきます。

今回は、「bot開発(特に機械学習と高頻度Bot開発)に役立つ書籍」の紹介をします。

Yodaka

私がBot開発に役立つと感じた本を目的別に紹介します。

ファクター投資入門

ファクター投資入門」は、中・長期投資における投資銘柄を選ぶために見るべき8つのファクター(要素)を紹介しつつ、それらのファクターの正当性を5つの要件(持続性・普遍性・安定性・投資可能性・合理的な説明)から検討する内容の本です。

価格の予測モデルを作る際に機械学習を取り入れようと考えている人にオススメの本です。

本書は、基本的には株式などの中・長期投資戦略に用いる本です。

しかし、本書を読むと仮想通貨Botを開発したりやインジケータを作成したりする際に、その指標の正当性は何によって説明されるのかということを冷静に考えて検討する足掛かりを得ることができます。

また、ファクターという考え方は事実とデータに基づいた説明を重視しているため、評価指標をパフォーマンス判定の基準とする機械学習と相性の良い分野です。

他にも、ファクター同士の相関それらの組み合わせでリスクを軽減するポートフォリオ構築など、仮想通貨Botの開発や運用においても応用できることが学べる本です。

Yodaka

私は、以下の記事を読んで本書を購入しました。記事内で紹介されている他の関連記事もとても良い内容です。

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金融市場の高頻度データ分析

金融市場の高頻度データ分析」は、高頻度Bot開発において必須級の内容がまとめられています。

高頻度取引そのものへの理解をピンポイントに深めて、高頻度Bot開発の方向性を明確にしたい方にオススメの内容です。

本書が優れているのは、各分析手法の代表的なモデルを用いて具体的な解説しているので、内容を理解しやすいという点です。

特に、高頻度データの具体的な分析手法各手法のメリット・デメリットはひとつひとつが丁寧に解説されているので、開発の具体的なアプローチも学ぶことができます。

開発の方向性が固まらない時に、本書に紹介されている分析手法を用いることで開発を前進させるきっかけを掴むことができます。

私は、この本を読んでこれまで曖昧に理解していたことが一気に明確になりました。

Yodaka

高頻度取引への理解を深めるために読んでおいて損はない一冊です。

評価指標入門

Bot作りに機械学習を取り入れたい方は「評価指標入門」を読んでみることをオススメします。

本書は「機械学習モデルを評価するためのものさし」として「評価指標」を定義して、その使い方を考察する本です。

私は、この本を読んで、拾えるデータ(bid/ask/出来高/時間当たりの取引回数・量など)→用いる指標→Botの収益という関係性を意識しながら、明確な売買ロジックに基づいて適切な評価指標を設定するイメージを作ることができました。

本書に書かれている”ビジネス”を”仮想通貨Botで利益を上げること”に置き換えて考えてみることで、機械学習をBot開発にどのように取り入れたら良いのかがはっきりします。

注意点としては、具体的なコードが書かれているのではなく、あくまで機械学習を使ってビジネスの課題を解決する考え方を身につけるための内容ということです。

Yodaka

データサイエンスの具体的な手法を学びたい方は別の書籍を読んだり、他の学習コンテンツを利用することをオススメします。

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まとめ

今回は、高頻度botの開発と機械学習における参考書籍を紹介しました。

私が現在開発している高頻度Botは、

短い時間軸でタテに広く様々なデータをとってそれらを処理しながら稼働させて、その過程で蓄積したヨコに長い時間軸のデータを機械学習で分析しながら勝率を上げていく

というイメージです。

乗り越えるべきハードルははっきりしているので、しばらくは大まかにこの方向性で開発を続けてみます。

Yodaka

今後もこの調子で開発と研究を進めていきます。

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