前回の記事に引き続き、今回も仮想通貨botの開発状況をまとめていきます。
目的:5 月 24 日の “ミニ安定稼働リリース” に向け、現在地を棚卸ししながら
CI カバレッジ・自動ガード・リリース手順 を再点検しました。
機密にあたる API 情報や具体的な建玉サイズは伏せ、公開して差し支えない範囲でまとめています。
1. 今日の主要トピック
開発トピック | 概要 (公開版) |
---|---|
リリース計画の再評価 | タスクを洗い直し、P0/P1 を確定。 |
CI カバレッジ確認 | 現状テスト比率を把握し、ガード系(DD 超過・ポジ残検知)の自動テスト追加を決定。 |
自動リリース手順のリスク整理 | GitHub Actions のワンライン・デプロイ案をレビューし、ロールバックと API レート制限の想定シナリオを追加。 |
Guard Logic の仕様メモ | “自動ブレーキ → 通知 → 再起動” のフローチャートを作成し、実装粒度を決定。 |
NXPC 上場スナイプ事例研究 | P&D 検出戦略の参考として、bot 目線でのスナイプ動線を要点整理。 |
次回チャット用情報リスト作成 | 再開時に必要なログ位置・テストコマンド・KPI 指標を箇条書きでまとめ、共有準備完了。 |
2. 本日のアウトプット
2-1 タスク優先度表 (抜粋)
Priority | タスク | ゴール |
---|---|---|
P0 | ガード自動テスト (CI) | 異常検知 → Exit / Alert をテストネットで強制チェック |
P0 | adaptive spread entry A/B テスト | 固定閾値 vs 動的閾値の PnL・約定率を比較 |
P1 | 自動リリース & ロールバック手順 | ワンライン deploy / revert の動作確認 |
P1 | リアルタイム PnL ダッシュボード v0.1 | CLI & Slack 両方に同形式で推移を配信 |
P2 | P&D 検出 PoC | 上場直後トランザクションの異常急増を早期警告 |
2-2 CI ガード項目(公開用ハイレベル版)
- Drawdown 超過:閾値を超えたエクイティ低下
- 未決済ポジション残:Bot 停止時や API 落ち後の残高確認
- 連続失敗カウンタ:オーダー取消/約定失敗の連続発生
- WebSocket 断線:板情報の途切れ検出 → 自動再接続
- DB 書き込み遅延:取引履歴の書込みラグが一定値を超過
上記はあくまで“チェック項目”の羅列であり、具体的な閾値は非公開です。
3. 所感 & 学び
- 自動リリースの“人間ステップゼロ化” は魅力的だが、
ロールバック経路と資金保全フローが揃わない限り本番適用はリスキー。 - ガード周りはテストを書いた瞬間に設計ミスが炙り出る。
今回も “WebSocket 断線時の再接続後にタイマーが二重起動” する隠れバグを発見。 - NXPC 上場戦 のケーススタディは、P&D 検出モデルの ラベル付け 観点で有益。
ただし実装は六戦略が走り出してからで十分。
4. 明日の予定
- CI 用モックサーバー整備
- 取引 API の 5xx 応答・遅延をランダム挿入し、ガードトリガーを強制発火。
- adaptive entry パラメータ抽出
- 過去 7 日分のスプレッド & 約定ログを集計して初期モデルを生成。
- ダッシュボード MVP
- matplotlib → PNG → Slack 投稿のパイプラインを 1 回通す。
5. 情報公開ポリシー確認
- 具体的なAPI キー・署名・建玉サイズ・閾値数値は一切記載していません。
- 取引所名は一般名称のみ使用し、コントラクト ID などは伏せています。
- バグ再現に不可欠なログ断片・DB スナップショットは社内共有のみに限定。
まとめ
リリース準備フェーズ らしく、“壊れない仕組みづくり” が中心の 1 日。
CI ガードと adaptive entry が形になれば、MM 戦略は v1.8 として
5 月 24 日 に小ロット本番稼働の予定です。
明日はテスト自動化→ダッシュボード初版までを一気に通して、
「数字で異常を発見し、数字で直す」 体制を固めます。