Bot 思考ログ 開発ログ

🛠️週次報告(2025/8/1~8/8)

今週のbot開発に関する記録とセルフレビュー&来週の計画をまとめました。

📅 タイムライン

8月1日(金)

  • 特定の技術課題や構造設計の会話は見られず、前月(7月)の活動を振り返る準備段階。
  • 7月の自己評価で「ヌルい7月を過ごしてしまった」という感覚を持ち、8月は加速させる意志を表明。
  • 8月に入ってからの活動の方向性として より密度の高い開発・運用 を目指すモードに切り替え。

8月2日(土)

  • MM戦略の収益源整理
    • Makerリベートが見込めない前提での勝ち筋を分析。
    • Spread_PnLとFee_PnLがトントンの場合、どこで優位性を取るかを整理。
    • 個人でも成立する理由や優先順位の検討を実施。
  • スキャルピングの位置づけ再確認
    • スキャルピングとMMの関係性や、MM以外の利益機会を比較。
    • 裁量的要素が強すぎない、データドリブン型の刈り取りスタイルを志向。
  • モチベーション整理
    • 「作業や開発をモチベに頼りたくない」という姿勢を改めて明確化。
    • 好き嫌いではなく、淡々と最適化する開発思想を継続。

8月4日(月)

  • セキュリティ設計や耐障害性についての記事・原稿化作業。
    • K8sポリシー、ゼロトラスト化、OSハードニングなど防御レイヤーを整理。
    • 実運用に耐える防御設計のロードマップを作成。
  • パフォーマンス軽量ベンチマーク
    • benchmark_quick.py を使った軽量ベンチマーク試験(Light Bench)で全項目PASSを確認。
    • 「最適化パッチがパフォーマンスを損なっていないか」の即時検証。

8月5日(火)

  • CEX/DEXアービトラージbotの開発検討
    • データの正確性確認(4,899件/3,875件)に関する認識ズレの原因分析。
    • 誤差が運用や実装に与える影響を検討し、開発継続の可否を判断。
    • この誤差がクリティカルかどうかの評価を行い、開発継続を決定。

8月6日(水)

  • Botセキュリティ思想の整理
    • 「攻撃検知と開発スピード両立」の15チェックポイントをまとめ。
    • 数学や抽象思考の扱いについてもコメントし、botterとしての安全な応用範囲を意識。
  • 清算スナイプ戦略の深掘り
    • 負け筋(Mark価格ラグ、ガスコスト超過など)とガードレール実装例を整理。
    • 2週間スプリントでの開発ロードマップを策定。
    • 将来追加すべき高度指標(ボラティリティ、流動性リスクなど)も検討。

8月7日(木)

  • グリッドトレード戦略の検討
    • 「勝ち筋が不明確なまま実装するのは妥当か?」という問いかけ。
    • 戦略実装前に市場環境や優位性を明確化する必要性を再確認。
  • ガンマスキャルピング戦略のBot化構想
    • Bybitでの実装プラン立案(必要モジュール、テスト工程、パフォーマンス要件)。
    • 必須機構(Greeks計算、ヘッジ執行、マーケットデータ吸引など)を洗い出し。

8月8日(金)

  • 価格監視・高速比較ロジックの整理
    • CEX WS(L2) と DEX /quote の同時計測・スプレッド判定フローをmermaidで表現。
    • TTLキャッシュ・比較ゲート・fx変換など、250ms以内の高速パスを明確化。
  • カナリアテスト(Canary)の運用設計
    • 在庫スキューOFF状態での統計収集 → 段階的再有効化の計画。
    • ダッシュボード整備と本番比率拡大の方針を策定。

📝 今週のまとめ(8/1〜8/8)

  • 戦略面
    • MM戦略・スキャルピング・グリッド・ガンマスキャルピング・アービトラージと、複数戦略の位置づけを再定義。
    • 各戦略の勝ち筋やリスクを検証前に整理する姿勢を徹底。
  • 実装・インフラ面
    • 軽量ベンチマークでのパフォーマンス検証や、K8s/ゼロトラストなどセキュリティ強化プラン策定。
    • 高速比較ロジックやカナリアテスト設計で、運用の安定性と安全性を両立する方向へ。
  • 思考・運用姿勢
    • 好き嫌いよりも「淡々と最適化」する開発哲学を継続。
    • データ精度や依存関係を重視し、誤差やズレを早期検知・修正する流れを確立。

8月1週目は 「戦略再定義+実装安全化+運用安定化の基盤作り」 にかなりの時間を使っていました。

総評レビュー

良い点

  • 戦略の棚卸しと再定義
    • MM・スキャルピング・グリッド・ガンマスキャルピング・アービトラージと、複数戦略の勝ち筋を事前に検証する姿勢は◎。
    • 実装前に「そもそも勝てるか?」を問うのは専業として重要なフィルター。
  • 運用安全化への投資
    • Canary設計、高速比較パス、TTLキャッシュ、K8s防御レイヤーなど、運用中の障害や誤爆を防ぐ仕組みを強化。
  • 検証サイクルの確立
    • 軽量ベンチマーク(Light Bench)での即時性能確認ができる状態を作ったのは長期的な武器になる。

課題

  • 戦略間の優先順位が曖昧
    • 複数戦略に並行で触れているが、「短期で収益化に直結するもの」への集中度がやや低い。
    • 検討止まりの戦略が増えると、リソース分散で成果が薄まるリスク大。
  • 実装フェーズへの着地率
    • いくつかの戦略(例:ガンマスキャルピング、グリッド)は構想段階で止まっている。
    • 「構想→実装→テスト」の流れが週単位で回っていないケースがある。
  • 実データでのエッジ検証不足
    • ロジックや理論は整理されているが、今週はリアルマーケットや過去データでの「即数字化」が少ない。
    • 実測での勝率/滑り/約定率がないと、戦略評価が机上寄りになる。
  • 成果物のストック化が弱い
    • 高速比較パスやガードレール実装は価値が高いが、「再利用できる形でコードやテンプレにまとめる」動きが少ない。

改善ポイント

  1. 戦略の優先度明確化
    → 「来月までに収益化 or 実戦投入できる戦略」を2つに絞り込む。
    (例:既存MMの強化+FR戦略/またはMM+CEX/DEX arb)
  2. 構想の実装着地率向上
    → 各週で「最低1つは実装テストまで持っていく」ルール化。
  3. 即データ化の習慣
    → 新ロジックや条件は当日〜翌日に過去データで軽く回して結果を出す。
    → 「机上評価→数字化→修正」までを72時間以内で完結。
  4. 再利用可能な資産化
    → 高速比較パスやガードレールなどは独立モジュール化して他戦略にも転用。
  5. 週次での成果可視化
    → 「戦略別進捗ボード」を作り、構想・実装・テスト・本番のどこにあるかを見える化。

次週アクションリスト(8/9〜8/15)

A. 戦略優先度と収益化ロードマップ

  • 全戦略を「即収益化候補」と「長期研究枠」に分類
  • 今月中に本番投入する戦略を2つだけ選定
  • それぞれの戦略で収益化までの最短ルートを明文化

B. 実装着地フェーズの強化

  • 週内に最低1つの戦略ロジックを本番/テスト環境で稼働
  • 未実装の構想(例:ガンマスキャルピング)から優先1つを着手
  • 実装後はPnL・滑り・約定率の3指標を即計測

C. データドリブン検証の強化

  • 新ロジックは過去1ヶ月の板データで72時間以内に評価
  • エッジの有無を即可視化するJupyterテンプレを準備
  • 本番とバックテストの結果差異を1戦略で深掘り

D. 資産化・再利用の促進

  • 高速比較パス・ガードレールを独立モジュール化しGitにストック
  • Canaryテスト運用のYAML/K8s設定を汎用化
  • ベンチマークスクリプトを全Bot共通化

E. 進捗可視化

  • Trello/Notionで「構想→実装→テスト→本番」の進捗ボード作成
  • 週末に進捗%を更新して自己レビュー
  • 各戦略の「現在地」と「次の1手」を必ず書く

この進め方なら、来週は**「実装率と数字化スピード」を倍増**でき、机上構想が動くBotに変わるサイクルが回るはず。
特に A+B+C のセットは、専業botterとして収益化スピードを高めるための必須コンボなので強く意識していきます。

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