🛠️開発記録#465(2026/2/24)「エッジは方向にあらず?7日間の否定と、+3bpsの誘惑」
7日間分のデータで、徹底的に否定しました。 秒スケールの continuation、exhaustion、高時間軸への拡張。どれも OOS では一貫してマイナス。閾値をいじっても、フィルタを足しても、時間軸を変えても、持続的な正の期待値は確認できませんでした。 「方向を当てる」という前提そのものが、この市場では無理筋なのかもしれない。 そう考えて執行構造に目を向け、maker前提の検証に切り替えたところ、はじめて符号が変わりました。楽観条件では +3.18bps、PF 1.66。しかし、fill率を現実寄 ...
🛠️開発記録#464(2026/2/24)「歪みを探す前に地図を作ろう — マルチチェーンDeFi経路モデリングの実装記録」
DeFiアービトラージという言葉を聞くと、多くの人は「価格差を見つけること」が出発点だと思うかもしれません。私も最初はそうでした。しかし実際にボットを組み、マルチチェーンで探索を始めてすぐに気づいたのは、価格差よりも前に確認すべきことがあるという事実です。それは、「その経路は本当に存在するのか」という問いでした。 価格が歪んでいるように見えても、トークンの接続関係が閉じていなければ実行は不可能です。閉路があっても、サイズを流せばスリッページで崩壊します。さらに、静的に成立していても、それが時間的に持続しな ...
🛠️開発記録#461(2026/2/23)EVを確定せよ:DeFiアービトラージ探索の設計論
DeFiアービトラージに、本当にエッジは存在するのでしょうか。 価格差を見つければ儲かる――。そう考えてボットを走らせた経験は、多くのbotterが持っているはずです。しかし現実はそれほど単純ではありません。ガス代、スリッページ、MEV、ブロック遅延。理論上はプラスに見えた差分が、実行段階であっさりと消えていきます。 それでも私たちは、「どこかに非効率はあるはずだ」と考え続けます。ただし、その思い込みのまま探索を続けると、いつの間にか事実と解釈が混ざり、前提が曖昧になり、検証が終わらない状態に陥ってしまい ...
🛠️開発記録#459(2026/2/21)「テールを殺せば戦えるのか ― case_c_v1におけるEXIT構造の再設計と検証」
テールを殺せば、戦えるのか。 これ、実は2段階あります。 段階1 テールが主因だったのか? 段階2 テールを削った後に、残りの分布はエッジを持つのか? ここを履き違えると、「改善=戦える」って錯覚してしまうので、本記事ではそれも踏まえて実例ベースで解説記事をまとめました。(現時点で、段階1はYes寄り。段階2→ まだ未検証です) 直近のcase_c_v1のログを精査すると、平均損益そのものよりも、分布の“端”が問題であることが見えてきました。-94bps、-56bpsという少数の深い被弾が、全体のパフォー ...
🛠️開発記録#457(2026/2/19)「秒で勝てないなら、時間軸を変えろ ― 20秒観測×180秒保持の実行可能性検証」
秒単位の短期アルゴリズムで勝つことを前提に、これまで検証と実装を重ねてきました。しかし、実行遅延3.3秒・taker寄り執行という現実的な前提に立ち戻り、すべてを executable 基準で再評価した結果、明確な事実が浮かび上がりました。 秒スケールでは、構造的に勝ち切れない。 midベースでは方向性が存在しても、実際の約定価格で再計算すると、スプレッドと板厚に吸収され、エッジは消失します。速度優位を持たない環境で、秒単位の初動を取りにいく戦略は、強い先行アルゴの養分になりやすい。これは感覚ではなく、デ ...
🛠️開発記録#456(2026/2/18)「動く」と「取れる」は違う ― 圧縮→拡散を徹底検証した記録
「動く」と「取れる」は違います。 本記事では、暗号資産の短期板データを用いて、圧縮(compression)から拡散(expansion)への遷移が本当にトレードエッジになり得るのかを、統計的・執行的に徹底検証した記録をまとめます。検証は mid ベースの観測指標だけでなく、ToB executable(買いは ask、売りは bid)基準で再計算し、さらに右裾依存を排除するための trim5、中央値(p50)、same_shock baseline 比較、多重検定補正(BH 法)まで含めて行いました。 ...
🛠️開発記録#455(2026/2/18)「“当たる”と“稼げる”の間にある2.6bps」
本日の検証で、ひとつはっきりしたことがあります。私のbitFlyer FX戦略は「方向性」をある程度捉えられていました。しかし、それでもお金は増えませんでした。 ofi_1sは5秒先の価格方向を約70%の精度で示しており、ミッド基準では平均+0.9bpsの優位性が確認できました。数字だけを見れば悪くありません。ですが、実行可能価格(executable)ベースに置き換えた瞬間、その優位性は消えました。平均スプレッド約2.6bpsという現実が、すべてを飲み込んでいたのです。 本記事では、「当たる」ことと「稼 ...
🛠️開発記録#374(2025/12/17)「botterは、作ったbotが全て」という話
【記:2025/12/17】 こんにちは、よだかです。 久しぶりの公開記事です。 前回の公開記事からナンバリングが飛んでいるのは、記事を自分専用の非公開記事にしてむやみにアウトプットしない方が開発が捗ることに気づいたからです。 で、この記事は公開しても問題ないと判断したので、晒します。 現在、専業の仮想通貨botterとして活動し始めてから、9ヶ月目に突入しています。 ここまでいろいろなbotを作ってきましたが、最近になって、自分に決定的に足りていない認識がはっきりしてきました。それは、「PnLは唯一の真 ...
🛠️今週の開発ログ(2025/10/24)
📅 期間:2025年10月18日〜10月24日 🧭 今週のテーマ 「市場構造を再定義し、トレードbotの設計基盤を作り直す」 アービトラージbotの安定運用が一段落したため、今週はトレードbotの理論設計と観測モデルの検証に注力しました。主眼は「板・約定履歴・ティッカーを、どのように情報階層として扱うか」という構造的課題です。 Tickerの深掘りをきっかけに約定履歴も板情報も理解し直すことになった。曖昧なまま理解していた部分もあったので、再整理しておく。・板(Orderbook) → 未確定の流動性(& ...
Perpetual(永久先物/無期限先物)の構造【基礎・基本編】
Perpetual(永久先物/無期限先物,以下ではperpと表記)では原資産に紐づいた価格になるような設計の商品を仮想的に取引している。 構造・性質としては証拠金を前提としたレバレッジ取引でもある。デリバティブの一種。 この市場で実際にやり取りされているのは「永久先物」&「資金調達料」の2つ。もう一つ大事な要素は「清算」。以下でこの3つの要素を中心にperp(永久先物/無期限先物)についてまとめる。 注意 この記事でまとめているのはあくまで永久先物取引の構造の基本部分です。実際の取引所(CEX・D ...
