DeFi 仮想通貨

【初心者】Compound(コンパウンド)で始めるDeFiレンディング解説

2022年3月21日

DeFiサービスの一つであるCompound(コンパウンド)。あなたが持っている暗号通貨の貸し付けをして金利を得ることができます。

Compound(コンパウンド)は、DeFiにおける「お金の貸付(レンディング)サービス」の代表格と言えます。

今回は「Compound(コンパウンド)でDeFi(ディファイ)を始めてみたい」という方が安心して取り組めるように分かりやすく解説をしていきます。細かい部分で損をしないように注意点も詳しく書いているので、初めての方にとってはかなり参考になるはず!

本記事の内容は、DeFi(分散型金融)のついての基礎知識があることが前提です。

↓「そもそもDeFiって何?」という方は、まずこちらの記事を読んでみてください。

【初心者でも安心!】DeFiの始め方解説 5分くらいでサクッと読めます。

この記事を読むと分かること

  • Compound (コンパウンド)とは何か
  • Compound (コンパウンド)の始め方・必要なもの・環境
  • レンディングの使い方・中級者向け
  • DeFiレンディングのメリット・デメリット
  • DeFiレンディングの注意点
  • Compound (コンパウンド)に触れるとどんな良いことがあるのか?

Compound (コンパウンド)とは?

コンパウンドとは、暗号通貨を使ってレンディング(お金の貸し借り)ができるDEX(分散型取引所)の一つ。レンディングの機能を持つDEXは他にもありますが、初心者でも使いやすいものの代表がコンパウンドです。ネット環境PC少しの投資額があれば、誰でもコンパウンドで取引を始めることができます。そして、銀行に預けておくよりもはるかに高い利回りを得ることができるという点も魅力です。

ただし、暗号通貨を使う以上はある程度のリスクは覚悟しておかなければいけません。分からないことがあったら自分で調べてみる姿勢がない方には、DeFiは非常にハイリスク。当たり前のことですが、誰もが簡単にできることで儲けることはできません。

ですが、本記事では初心者でも失敗しないように丁寧に解説していきますので安心してください!

Compound (コンパウンド)でできること

Compound (コンパウンド)でできることは大きく分けて3つ。「暗号通貨の貸し付け」と「暗号通貨を借り入れ」と「ガバナンストークンの発行」です。

貸し付け

Compound (コンパウンド)に登録されている暗号通貨を預けることで金利を得ることができます。あなたの所有する暗号通貨をコンパウンドに預けている間は、その貸し付けに対して利子がつきます。高いものだと年利2〜3%で運用できます。これは、一般的に銀行に預けている利子よりもはるかに大きな数字になります。(銀行の金利は0.1%以下)

借り入れ

暗号通貨を借りることができます。借りる条件は「一定額の暗号通貨を貸し付けしていること」。つまり、暗号通貨の貸し付けを担保にして、別の暗号通貨を借りることができるのです。もちろん借りている時の利息も発生します。

借り入れ額に応じた貸し付け額はロックされて、引き出せなくなります。

借りられる額は、コンパウンドに貸し付けている暗号通貨の信頼性や額の大きさに応じて決まります。信頼性の高い暗号通貨をたくさん預けているほど、多くの額を借りることができるようになります。この仕組みによって、返済が滞ることのないようなシステムで動いているのです。

ものすごく簡単にいうと、1ドル=100円の価値がある時に「100万円」を預けていたら、その半分の「5000ドル(50万円分)」を借りる権利が与えられるということです。貸し付けた額以上は絶対に借りられないようにすることで、不正利用を防ぐ仕組みになっているのですね。

注意

借り入れ額が貸し付け許容額を超えると、担保にしている暗号通貨の一部から返済して精算することになります。精算インセンティブは現在8%に設定されています。規約には、今後変更する可能性があることも記されています。精算が行われると直ちに全財産がなくなるわけではありません。「超過担保方式」を作用しているので、破産時の精算事態も全てプラグラムの上で実行されるのです。

↓他のレンディング系DEXと精算リスクを比較した記事(超有益です)

Liquidations-in-defi DeFiの流動性

ガバナンストークンの発行

暗号通貨の貸し付けをしたユーザーは、COMP(コンパウンドガバナンストークン)を入手することができます。これは、金利とは別に発行されるものです。このトークンは、コンパウンド全体の運営に意見をする権利にもなります。つまり、多くの資産を貸し付けているユーザーであるほど多くのガバナンストークンが手に入り、コンパウンドの運営に影響力を及ぼすことができるようになるのです。そのため、このガバナンストークン自体にも価値が生まれます。

また、ガバナンストークン多くの人の手に分散していくことにより、コンパウンドというサービス自体が、その権力をどんどん分散化させていくことになり、DeFi(分散型金融)としての性質をますます強めていくことにも繋がります。

参考:https://compound.finance/docs

Compound (コンパウンド)の特徴

イーサリアム系のレンディングサービス

Compound (コンパウンド)はイーサリアムネットワーク上のDEXです。そのため、DEXの中でも比較的信頼性が高いレンディングプラットホームだと言えます。

また、手数料はETH(イーサ)で支払われます。イーサリアムチェーンの課題である「手数料が高いこと」には、注意が必要です。ある程度まとまった資金を運用できる人でないと、手数料負けしてしまいます。

手続きが簡単

すぐに貸し付けができます。あなたの暗号通貨ウォレットを接続して、貸し付ける暗号通貨を選ぶだけ。また、いつでも引き出すことができます。

担保があれば、誰でもすぐに暗号通貨を借りることができます。普通、お金を借りようとしたら身分を証明するものや手続きが必要になります。ところが、コンパウンドを使えば、それらの手続きやそこにかかる時間をほとんどカットすることができてしまうのです。

また、返済する期限も決められていません。貸し付けしている資金はロックされているため、そもそも返済が滞るということが起こり得ないのです。

数字以上の利回りが期待できる

暗号通貨の価値は、日々変動します。今後もその価値が伸びていくことが期待される暗号通貨を貸し付けていれば、コンパウンドから得られる金利に掛け合わせてその暗号通貨自体の価値の上昇も利益になります。

また、応用的な使い方としては、価値の変動を見越して他のDeFiサービスと併用していくことも可能。(後述)

ガバナンストークンも運用できる

貸し付けをした時に発行されるガバナンストークンにも価値があります。このトークン自体も暗号通貨の一つとして運用することが可能です。つまり、コンパウンドを使えば使うほど、複利で運用できる資産が増えるということです。DeFiサービスの多くが、この方法を使って自分達のサービスに多くの暗号通貨を集めるようにしています。

コンパウンドは、DeFiレンディングの火付け役。さまざまなサービスがある中でもコンパウンドの人気が高いのは、このモデルを一番初めに広めたからであるという点が大きいでしょう。

Compound (コンパウンド)の始め方

用意するもの:スマホ(取引に関わる2段階認証で電話番号が必要)、PC(スマホでもできますが、PC推奨です)、WebブラウザChrome、身分を証明するもの(免許証やマイナンバーカード)、初期費用(1〜2万円程度)

かかる時間:実質作業時間は約2時間(待機時間込みで半日程度)

手数料:約1,000円 ※2022年4月1日時点(暗号通貨の相場による)

手順

  • 国内の取引所に口座開設をする←無料
  • メタマスクのアカウントをつくる←無料
  • 国内の取引所の口座に入金する←手数料がかかる
  • 暗号通貨を購入する←手数料がかかる
  • 取引所からメタマスクに送金する←手数料がかかる
  • Compound (コンパウンド)とメタマスクを接続する

国内の取引所に口座開設をする

コインチェックやビッチフライヤーなど様々な取引所があります。私は操作画面の見やすさと使いやすさとケアサポートの早さから、コインチェックを使っています。口座開設するだけなら、スマホでも簡単にできます。

Coincheck(コインチェック)公式

ここがポイント!

重要なのは「板取引・現物取引」で購入できる取引所を選ぶこと。購入や送金の手数料を抑えることができる取引所を選びましょう。少額の運用ならそこまで気にする必要はありませんが、大きな額を動かすようになると「手数料による損をしないこと」は、ものすごく気をつけるべきポイントとなってきます。小さな額を動かす時から気にするクセをつけておくと、後々大きなリターンとなりますよ!

メタマスクのアカウントをつくる

コンパウンドは、国内の口座から直接送金することができません。暗号通貨を管理する管理するお財布(ウォレット)が必要です。今回は、MetaMask(メタマスク)を使います。

↓アカウント作成は、こちらを参考にしてください。早ければ5分ほどで完了します。無料です。

【知識ゼロから学べる!】MetaMask(メタマスク)って何?【アカウント作成方法・使い方・注意点まとめ】

国内の取引所の口座に入金する

コインチェックの口座に入金しましょう。コンビニ入金などの手数料が大きな方法はできるだけ避けましょう。

また「クイック入金」を選ぶと、口座からお金を移せるようになるまで1週間のロック期間が設けられます。(マネーロンダリングを防ぐための措置)

まずは、コインチェックの口座に入金しましょう。銀行振込がおすすめです(振込手数料は掛かる)。コンビニ入金やクイック入金は手数料が770円かかります。

また「クイック入金」を選ぶと、口座からお金を移せるようになるまで1週間のロック期間が設けられます。(マネーロンダリングを防ぐための措置)

すぐに取引を始めたい方は、銀行口座からの振込がおすすめです。

補足

今回は、購入の流れを示す上でETHを購入していますが、ETHは預け入れの利率が低いのでおすすめしません。あくまで流れを掴むために示した画像であることをご理解ください。収益性を高めたい方は、別記事(MakerDAOの使い方)で紹介する方法をとった方が良いです。

暗号通貨を購入する

送金したい暗号資産を購入します。今回はETH(イーサ)を購入。

PCからログインして「ホーム」→「販売所(購入)」→「ETH」→「購入」を選択。

超重要!

「現物取引・板取引」ができるときは、そちらの方法で購入することで、手数料を安く抑えることができます。スマホアプリからの購入だと割高です。暗号通貨の購入方法には「販売所形式」と「取引所形式」の2種類があります。コインチェックはスマホアプリからだと、手数料が割高な「販売所形式」でしか売買ができないのです。(2022年4月現在)

取引所からメタマスクに送金する

メタマスクのウォレットアドレスをコピー。

コインチェックのサイトにて「暗号資産の送金」を選択。→宛先に「メタマスクのウォレットアドレス」を貼り付け。他の情報も入力して送金。

送金手続き心配な方はこちらから「メタマスクの使い方・入金」を参照。特に送り先のウォレットアドレスを間違えないように注意!1文字でも間違えると資産が消えます。

入金手続きが通るとメールで通知が届きます。

Compound (コンパウンド)とメタマスクを接続する

Compound(コンパウンド)にアクセスして、画面右上の「App」を選択。

MetaMask(メタマスク)を選択。

メタマスクのパスワードを入力→「ロック解除」

接続完了です。画面右上にメタマスクのウォレットアドレスが出ていればOK。

Google自動翻訳をかけると、なんだかおかしな訳になってしまいますね。(「compound」が「複合」と直訳されてしまっています)自動翻訳を利用している方で日本語の意味が分からなくなったら、時々英語に戻して使用すると良いです。分からない英単語をきちんと調べるクセをつけていきましょう。

Compound (コンパウンド)の使い方

貸し付けと借り入れの手順を見ていきましょう。今回はETHの貸し付けを行います。

貸し付け

「Ether」→「貸し付け額」の入力→「SUPPLY」を選択。

画像中央から「貸し付けの年利が0.04%」であることと「支払われるCOMPトークンの年利が0.06%」であることが示されています。

借り入れ

基本的には貸し付けと同じ操作です。仮想通貨は価値の変動が激しいので、借り入れ可能額の20%くらいにとどめておくと安心です。

もちろん、それを超えて借入可能額の半分くらいまで借り入れる戦略も可能です。

精算のリスクを考えて、賢い運用をしましょう。

レンディングの使い方・中級者向け

ここからは、借り入れサービスとしての応用的な使い方です。コンパウンドはDeFiレンディング界の大御所なので、価格変動の激しい暗号通貨は多くありませんが、他のレンディングサービスを調べながら応用できる可能性があるので掲載しておきます。

より高い運用利回りを出すサービスに貸し出す

コンパウンドで借り入れたお金を更に別のプロジェクトに回して運用します。これはコンパウンドのみならず、他のレンディングサービスにも応用できます。

要するに、借りてきたお金を別の場所で働かせるということです。

注意点としては、借入の利息以上の利率を出すサービスを的確に選ぶということと、DeFiのプロジェクトにアンテナを高く貼っている必要があること。

新しいプロジェクトを常に調べている方に向いています。

価値の下がりそうな通貨を狙う

短期のトレード戦術。価値が下がるだろうという暗号通貨を借り入れて、一旦売却。その後、価値が下がったら売却額で元の量以上を買い戻して、返済。返済に充てなかった分のトークンは手元に残ります。相場を見るのが好きな方に向いています。

DeFiレンディングのメリット・デメリット

メリット

手続きが簡単

DeFi関連のサービスの中では、比較的簡単に触れることができる部類と言えます。最初の手続きこそ戸惑うかもしれませんが、一度操作を覚えてしまえばあとは簡単。「お金を貸す・借りる」。本質的には、この2つだけです。

個人で取引ができる

「本人確認が必要ない」という点は、お金の貸し借りサービスにおける革命です。基本的には、24時間好きな時に好きな額を動かすことができるので「もう営業時間じゃないから、銀行口座で手続きできない」ということも起こり得ません。

長期視点で運用できる

一度貸し付けをしたら、あとは放置。触る必要はありません。お金が増えていくのを待つだけ。「細かい値動きを追いかけて短期トレードをするのが苦手な人」は、長期間の保有を見越したレンディングが向いています。コンパウンドに触れてみて、気持ちや知識・時間に余裕が生まれたら、新たなDeFiプロジェクトに触れてみるのも良いかもしれませんね。

専門知識があればシステムの中身を丸ごと覗ける

これは素人には難しいことですが、知っておいて損はないでしょう。DeFi関連のプログラムは、そのプログラムが動いている仕組みを誰でも覗くことができます。そのため、究極的には「仕組みを理解する知識」さえあれば、そのプログラムの本質を知ることができるのです。

DeFiは、裏で動く人間関係や汚職といったデメリットからは切り離された世界です。全てが明白で透明性が保証されています。

もっとも、この段階になるまではもうしばらく時間がかかります。ガバナンストークンがもっと多くの人に行き渡って、管理者が分散している状態にならなければいけません。DeFiのプロジェクトを立ち上げて運営する背後に、こういった理念が見えるかどうかは非常に重要です。

デメリット

法整備が整っていない

リスク管理は自己責任。DeFiは簡単ではありません。もちろん、人の開発したテクノロジーなのできちんと理解すればこれほど楽しい世界もなかなかないと思いますが、初心者に安易にお勧めできる分野でないことも確かです。

法整備が整っていないので、何らかのトラブルに巻き込まれて資金を失ってしまっても誰も守ってくれません。また、法制度が整ってくると規制がかかる可能性もあります。金融・政治・テクノロジーに関する情報収集と勉強が欠かせません。

補足

このブログでは、テクノロジーの可能性をより多くの人に知ってもらいたいという理念のもとに運営しています。DeFiは既存の金融システムを大きく転換させて、お金や価値のあるものの流れをより健全にしてくれます。価値の流動性が高まれば、世の中はもっと良くなります。DeFiサービスに触れることの真髄は、お金稼ぎではありません。お金が動く中に身をおくことで、世の中の見方やや自分自身の考え方をアップデートしてくれる点にあるのです。

もちろん、ついでにお金が増えていくので、それはそれで嬉しいです。

【初心者でも安心!】DeFiの始め方解説

資産の凍結

誰でもいつでも操作できるということは、大量の資金がいつでも一気に引き出される可能性があるということ。そのような事態になれば、銀行自体が一度その機能を停止させる可能性があります。悪意を持った攻撃にさらされれば「取り付け騒ぎ」が起こる可能性も0ではありません。

これは、レンディング関係のサービスに共通するリスクです。

ハッキングや操作ミスによる資金ロス

DeFiの領域は、ここ数年で急激に伸びてきています。新興の産業やお金と人が集まる場所には、少なからず詐欺師がいます。「怪しいダイレクトメールに反応しない」ことや、送金先のアドレス入力を間違えてしまわないように「指差し確認をする」ことは必須です。

「リスク管理は自己責任」というスタンスを常に保ち続けましょう。

選定されている暗号通貨だからと言って安全なわけではない

コンパウンドに登録されている暗号通貨だからという理由でその通貨の価値を信じ込んでしまうのは危険です。

そのトークンが何を担保にしているのかをきちんと調べましょう。

コンパウンドでは、ステーブルコインの年利が比較的高く設定されています。しかし、全てのステーブルコインが安全なわけではありません。

ステーブルコイン

ドルなどの法定通貨に紐づいて発行された暗号通貨。一般的な暗号通貨よりも価値の変動幅が小さいとされ、安定運用したい人に人気。USDCやUSDTなど様々な銘柄がある。

DeFiレンディングの注意点

「レンディング投資のリスクDeFi特有のリスク」に応じた対処法を併せてお伝えします。基本を理解しておけば安定して資産運用できるようになるので、最後までしっかり読んでください。

5〜10年握っていられる暗号通貨を選ぼう

レンディングで金利を得たいのなら、時間を味方につける発想が大切です。コツコツ定期的に積み立てをしていくという方法が圧倒的にお勧めです。

その時に大切なことは「自分はこの銘柄を5〜10年先も持っていたいと思うか」という点です。短期的に見て人気がありそうな暗号通貨に飛びつくのは危険です。自分で調べてみて「この暗号通貨には未来がありそうだ。信じられる。」というものに投資をしましょう。

補足

私が暗号通貨を選ぶ際に気にしているのは「その暗号通貨がワクワクする未来を創り出す可能性があるか」という点です。自分で深く調べてみて、これは面白そうだと思ったものには投資をしています。「その暗号通貨について1時間でも2時間でも喋ることができるほど好きか?」「その暗号通貨が生み出しているプロジェクトが多くの人を喜ばせるものであるか・大きな利益を生み出す可能性がありそうか?」という質問にきちんと答えられないうちは、大きな額を投資することはありません。

ちなみに2022年4月現在、BTCとETHとBNBをメインに投資しています。短期的な勝負は苦手なので、安定運用第一なのです。勝負を仕掛けて大きな利益を狙いたい方からするとなんとも面白くない戦略に見えるでしょうが、自分で納得した投資手法であることが一番大事なのです。

何を担保にしているか調べよう

暗号通貨が担保にしているものを調べましょう。担保と言っても様々です。土地、法定通貨、様々な企業からの資金調達力、現在運用されているプロジェクトやそこに投入されている資金・関連している企業の規模など。現実世界の人々の生活に紐づいているプロジェクトは信頼性が高いです。

逆に、調べても何を担保としているのがイマイチ分からないものには、投資するのは避けた方が良いでしょう。

自分できちんと説明できないものや正体が分からないものには投資するべきではありません。

超重要!

例え投資に失敗したとしても「その時の自分はきちんと調べ尽くした」という経験があれば、次の投資で失敗する材料を減らすことができます。これは、ビジネスを組み立てる時も同じです。小さく試して小さな失敗を何度も繰り返しながら経験を積んで成長していくことに焦点を当てると、投資を通して自己成長することができます。

どのチェーン上で動いているのか調べよう

その暗号通貨がどのチェーン上で動いているのかを調べましょう。大きく分けると「システムの根本を支えるチェーン(レイヤー1)」と「根本を支えてシステム全体をよりよくするためのチェーン(レイヤー2)」に区別されます。

詳しくまとめたものを別の記事で紹介します。

チェーンの種類によっては、長い目で見た時に信頼性が低い暗号通貨だと判断できることがあります。

補足

  • レイヤー1においては「そのチェーンを軸にして多くのチェーンが展開されているか」を見ましょう。ビットコインやイーサリアムは、この点で非常に優良株です。
  • レイヤー2においては「そのチェーンが持続的に発展するサービスを生み出すかどうか」を見ましょう。
  • 現在だと、イーサリアム周りのレイヤー2は面白いプロジェクトが数多く生み出されてきています。これからのDeFiの主戦場ですね。DeFiの本格参入したい方は、この分野に絞って情報収集するとコスパが良いと思います。

Compound (コンパウンド)に触れるとどんな良いことがあるのか?

市場で信頼されている暗号通貨の目安になる

コンパウンドで取り扱っている暗号通貨は、ガバナンストークンの保持者たちによる投票で決められるという側面があります。これはDeFiの特徴の一つでもあります。そのサービスによって恩恵を受けたい人たちの意見を反映しているということは、ある程度信頼性の高いトークンが選ばれているということ。

コンパウンドはDeFiレンディングサービスの中では、歴史が長くその分使うユーザー数も多いので、全くの新興プロジェクトとの比較対象として見ることもできます。

もちろん、あくまで指標に過ぎませんし相場を読むのは非常に難しいことなのですが、一つの参考にはなります。

私自身は短期の勝負はしないので、大きな負けを避けるためにコンパウンドの動向を眺めているという感じです。

利率の裏側を考えることができる

コンパウンドに担保される暗号通貨の利率に差があるのはなぜなのか?を考えてみましょう。あなたがお金を貸してもらう立場だったとして、多くの利息を払ってでも借入をしたいときはどんな時でしょうか?

恐らく「その暗号通貨を使って借りた時の利息以上に稼ぐ目処が立っているから」だと思います。

では、なぜそのようなことを思いついたのでしょうか?

それは、稼ぐ目処が立つ何らかのプロジェクトの当てがあるからです。

借り入れと貸し出しの動向を見ることは、世の中の人々の動向を見ることにつながります。

他のDeFiプロジェクトに触れるきっかけになる

コンパウンド単体の利用では、そこまで大きな利益を出すことは難しいでしょう。しかし、他のDeFiサービスと併用することで、様々な方向から利益を大きくしていくことができます。今回紹介しているDAIの貸し付けなどはまさにそのケースですね。

コンパウンドを使ってステーブルコインの貸し付けをしたり、借り入れた暗号通貨を別のプロジェクトで運用するために使ったりすることで、資産運用の方法をどんどん発展させるきっかけを作ることができます。

金融・ITリテラシーが高まる

自分の大切なお金を投資で運用するという状況は、必然的にその分野に対する興味・関心を作り出してくれます。いきなり大きな額を投入するのはお勧めできませんが、ある程度まとまった金額を扱うと「損をしたくない」という気持ちが生まれます。

この気持ちが、勉強へと駆り立ててくれるのです。

DeFiの世界は、金融とITの複合した領域。DeFiに触れることでネット社会がますます加速していく世界において、コスパよく集中して役立つ知識を学ぶことができるのです。

投資家としての考え方が身につく

投資は怖いものではありません。自分の生活に困らないだけのお金を確保していれば、残りのお金は投資に回してみることをお勧めします。

そのお金を本当に必要としている人の元に届けることは、世の中をよりよくしていくこととに繋がります。お金を貸すことで人の役に立ち、その見返りとして金利を頂く。

少し前までは、一部のお金持ちしかできなかったことが、今は個人でもできるようになりつつあります。DeFiは、個人がわずかな額からでも投資家としての経験を積むきっかけになるのです。

お金を増やすことができる

きれいごとばかりを述べるつもりはありません。「稼げる」というインセンティブは、非常に重要です。DeFiはテクノロジーに裏打ちされたシステムです。つまり、その仕組みを正しく理解して運用すれば、お金は増やすことができます。

銀行が預けておけばお金が増えるという時代はとっくに終わりました。また、外貨に対して日本円の価値は下がり続けているのも明らかです。お金自体が成長していく領域というものが間違いなく存在します。今後は、その領域がデジタル上になっていくというだけの話です。

補足:大きく負けないために

私の場合は「自分が信じられる未来の場所にお金をおいておく」「それが人の役に立つ」というイメージが明確に描けたら投資をしています。

また「自分の言葉で説明ができないものには大きな額を投資しない」というルールを守っています。

これは言い換えれば、「自分が理解しているものには投資をする」ということです。←勉強が大事!自分の頭で考えよう!

イマイチ理解ができないものには、まずは少額を入れてみて体験する」ということもします。これも結構大事。外から眺めているだけでは理解できないので。

今の所、この方法で壊滅的な損失を出したことはありません。投資する領域のことを好きでいられるかどうかが最も大切なのではないかと感じます。

まとめ

Compound(コンパウンド)は、使わない暗号通貨を手元に置いておくのではなく、貸し出しをして利息を得るということを体験させてくれるサービスです。初心者にも分かりやすく利息の仕組みを身をもって理解させてくれます。DeFiレンディングの入り口として非常に分かりやすくお金の運用の仕組みを学ことができるのです。

基礎を身につけると、応用のアイデアも出てきやすくなります。お金に強くなりたい方は、ぜひ一度コンパウンドを体験してみましょう。

本記事のまとめ

  • Compound(コンパウンド)はイーサリアム系の元祖DeFiレンディングサービス。
  • 利用すると利息以外にもガバナンストークンが手に入る。
  • 借り入れるためには、一定額の暗号通貨を貸し付けている必要がある(担保)
  • Compound(コンパウンド)に触れることで、DeFiレンディングの基礎が学べる

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