こんにちは、yodakaです。
- Layer Zero(レイヤーゼロ)って何?
- どんなプロジェクトなの?
- 仕組みを分かりやすく教えてほしい
- 将来性やリスクについて知りたい
こんな悩みを解決する記事を用意しました。
LayerZero(レイヤーゼロ)は、規格の異なるブロックチェーン同士を結びつける新しい方法です。
仮想通貨のDeFi運用やNFT取引、アプリ開発を行う全ての人にとって、非常に大切な知識です。
本記事を読むと、仮想通貨界隈で生き残るための知恵を磨くことができます。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
本記事を読むと分かること
- LayerZero(レイヤーゼロ)とは何なのか?
- LayerZeroの仕組み
- LayerZeroの関連プロジェクト
- LayerZeroの使い方
- リスクと注意点
情報ソース
LayerZero(レイヤーゼロ)とは何なのか?
LayerZeroとは
全てのブロックチェーンを継ぎ目なくつなぎ合わせることを目指す
プロジェクトです。
ホワイトペーパーは、2021年5月に公表。
開発を手掛けるのは「LayerZero Labs(@LayerZero_Labs)」。
2021年12月から、公式ブログにてコンセプトの紹介と開発経過が掲載されています。
これまでの問題
LayerZeroが解決しようとしているのは
ブロックチェーンのサイロ化問題
です。
サイロ化
ビジネス・IT領域において、各種システムが孤立して情報が連携されていない状態のこと。
ブロックチェーンは、それぞれに固有の規格の下で稼働しています。
そのため、例えば、ビットコイン自体をイーサリアムネットワーク上で使うことはできません。
この状態を「チェーン(ネットワーク)間の互換性が無い」と言います。
現在、そういった問題に対処するために「レイヤー2(L2)」というアプローチが注目を集めています。(Arbitrum,Optimism,zkSynk,StarkNetなど)
【レイヤー2の解説はこちらから】
これらの取り組みは、「固有のチェーン上にアプリを作ることで他のチェーンとのやり取りを可能にする」という仕組みでした。
これらの取り組みは確かに便利ではありますが、固有のチェーン上にさらに枝葉を広げていく取り組みであるため、いくつかの問題があります。
- セキュリティ面の脆弱性
- プロトコルのバグ
- 管理権限の集中化
- 流動性の減少
- 開発コストの増大
しかし、LayerZeroは、これらと全く違うアプローチを取ります。
ざっくり言うと
全てのブロックチェーンの根幹にあたる部分で共通の企画を作り、異なるチェーン間のやり取りを行うこと
を可能にします。
つまり、LayerZeroだけで、チェーン同士に互換性が無いという問題を一気に解決できてしまうのです。
LayerZeroが実装されれば
全てのコイン・トークンが単一のプールで使えるようになる
ため、現在、大きな注目と期待を集めているのです。
LayerZeroの仕組み
LayerZeroは、どんな仕組みで稼働するの?
ここからは、LayerZeroのシステムの中身について、具体的に説明していきましょう。
これは、全てのブロックチェーンの根幹にあたる部分で共通の企画を作り、チェーン間のやり取りをスムーズに行えるようにする取り組みです。
ホワイトペーパーでは、「第三者を信頼する必要のない、どんなチェーンでも対応できる互換性の規格サービス」と名付けれられています。
LayerZeroを実装するために必要な要素は以下の3つ。
- エンドポイント=外部との橋渡し役
- オラクル=検証人その1
- リレイヤー=検証人その2
順番に解説していきます。
エンドポイント
固有のブロックチェーン内に差し込まれる部分です。
エンドポイントの目的は、「許可」。
チェーン内部のデータをチェーンの外部とつなぐ役割を果たします。
エンドポイントの 内部は
- 「コミュニケター(Communicator)」
- 「バリデーター(Validateor)」
- 「ネットワーク(Network)」
の三層構造になっていて、それぞれに異なる相手と情報を担当します。
ポイント
コミュニケーター(Communicator):ユーザーとのやり取り
バリデーター(Validateor):リレイヤーとのやり取り
ネットワーク(Network):オラクルとのやり取り
これら3つが、それぞれに役割を果たしてチェーン外部との接点を作り出すという点が重要です。
エンドポイントは「チェーン内部に存在し、オラクルとリレイヤーに情報を渡す仕事をする」イメージですね。
オラクル
あるチェーンからブロックヘッダを読み取り、他のチェーンに送信するサービスのこと。
チェーン外部に存在します。
エンドポイント内部のネットワークと接続しています。
ブロックチェーンを構成するブロックデータは、ブロックヘッダとトランザクションに分けられるのですが、オラクルは、このブロックヘッダの部分だけを読み取って、別のチェーンに送信します。
LayerZeroは、オラクルとしてChainlinkというサービスを使っています。
Chainlink
分散型オラクルネットワークの代表格となるサービス。仮想通貨の価格を分析・提供するサービスとして多くのサイトで使われている。
オラクルは「データ検証:ブロックヘッダ担当」というイメージですね。
リレイヤー
リレイヤーは、指定されたトランザクションの証明を取得します。
これも、チェーン外部に存在します。
オラクルと似ていますが、リレイヤーが取得するのはブロックの中身であるトランザクションという点で異なります。
リレイヤーは「データ検証:トランザクション担当」というイメージですね。
ここまでをまとめると、LayerZeroは
- チェーン内部の情報をエンドポイントでまとめてチェーン外部につなぐ
- オラクルでブロックヘッダを読み取って送信する
- リレイヤーでトランザクションの証明を取得する
という構造になっているということが分かります。
大まかな流れは、以下の図のようになります。
オラクルとリレイヤーのどちらからもOKをもらえれば、ブロックデータの正当性が認められる
という仕組みです。
ここで重要なのは、
オラクルとリレイヤーが独立している
ということ。
別々の検証ルートを通過することで、オラクルとリレイヤーのダブルチェックを実装し、信頼性を保証しているのです。
補足
システムの分散化は、セキュリティの向上にもつながります。例えば、オラクルが悪意あるハッカーの攻撃を受けても、影響を受けるのはシステムの一部です。主要な機能が独立分散化していることで、システム全体のダウンにつながるリスクを低下させることができるのです。
LayerZeroの関連プロジェクト
LayerZeroの関連プロジェクトを紹介します。
Stargate
stargateは、あらゆるチェーンをつなぐ単一のブリッジプロトコルとして機能します。
デルタアルゴリズムという仕組みを採用し、任意のチェーン同士のやり取りを可能にしたdAppsです。
サポートしているネットワークは、イーサリアム、ポリゴン、アバランチ、BNB、ファントム、アービトラム、オプティミズムの7種類。
開発が進めば、さらに多くのチェーンをサポートしていくことが期待されます。
【Stagateについての解説はこちらから】
Angle
Angleは、ステーブルコインを発行用のdAppsです。
ユーザーは、特定の資産を担保としてagTokenを借り入れることができます。
借り入れたトークンを別のDEXで運用することで、利回りを得ることを狙う設計になっています。
LayerZeroの使い方
今後、一定期間使い込んでみて、分かったことをまとめていきます。
更新は、しばしお待ちください。
リスクと注意点
Layer Zeroは新しいプロジェクトであるため、開発陣やユーザーが予期しないリスクが発見される可能性があります。
そのことを前提に扱うようにしましょう。
プログラムのバグ
新しいプロジェクトについて回るリスクです。
充分に多くのユーザーを獲得していない段階では、システムの穴が発見される可能性も低くなります。
プログラムの欠陥をついて、悪意あるハッカーが資金やトークンを盗み出す可能性があるため、巨額の資産を投入しないようにするのが賢明です。
無補償
新世代プロトコルを利用する際には、そこで起こった資金消失などに対して補償が出にくいということも覚えておきましょう。
利用規約にもまとめてありますが、ブロックチェーンベースのリスクについて充分に理解しておく必要があります。
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まとめ
最後まで読んでくださってありがとうございます。
LayerZeroは、今後も伸びていく可能性が高いプロジェクトです。
動向を追うことで、仮想通貨界隈で生き抜く知恵が磨かれることは間違いありません。
本記事の内容が参考になれば幸いです。
本記事のおさらい
LayerZero(レイヤーゼロ)は、規格の異なるブロックチェーン同士を結びつける新しい方法
ブロックチェーンのサイロ化問題を解決することを目的をするプロジェクト
実装されれば、あらゆるチェーンに互換性をもたらすことができる
エンドポイント、オラクル、リレイヤーの3要素が連携して稼働する
オラクルとリレイヤーのダブルチェックで信頼性を担保している
一部のdAppsは、既に稼働している