こんにちは、yodakaです。
- GMXって何?
- 特徴や仕組みを知りたい
- 機能や使い方を教えてほしい
- 使うときの注意点やリスクはあるの?
こんな悩みを解決する記事を用意しました。
GMXとは、仮想通貨トレーディングシステムのひとつです。
本記事を読んで、クリプト界隈で生き延びる知恵を身につけていってください。
本記事を読むと分かること
- GMXとは何か?
- GMXの特徴や仕組み
- GMXの機能
- GMXの始め方・使い方
- 使うときの注意点やリスク
情報ソース
GMXとは何か?
GMXとは
仮想通貨のトレーディングシステム
の一つです。
GMXでできることは主に3つ。
- 仮想通貨の交換(スワップ)
- 仮想通貨の信用取引(ロング・ショート・レバレッジトレーディング)
- 仮想通貨のステーキング
対応するブロックチェーンは、Arbitrum(アービトラム)とAvalanche(アバランチ)。
GMXは、DeFiの主軸であるイーサリアムチェーンでは操作できませんが、特にArbitrumはイーサリアムとの関連性があります。
それぞれのチェーンの解説は、以下の記事を参考にして下さい。
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DeFiプロトコルのランキングサイトDeFiLlamaでは、第18位のTVL(資産の預け入れ総額)を記録しています。(2022年12月)
また、仮想通貨が大暴落を迎えた2022年において、着実に成長を続けてきた強靭なプロジェクトの一つでもあります。
多くのDeFiプロジェクトが消えていく中、GMXはその機能や仕組みの独自性が評価され、多くのユーザーを獲得することに成功しました。
GMXは、不況の下でもプロジェクトの有用性があるということを示したと言って良いでしょう。
開発・運営チーム
GMXの開発・運営をチームには、GMXのLinktreeからアクセスすることができます。
ローンチは、2021年9月。
ブログの1記事目が更新されたのは2021年8月30日で、GMXのローンチやシステムについて紹介されています。
最初は、Arbitrumネットワークにローンチされました。
2022年1月にAvalancheネットワークにも対応しています。
システムの解説やアップデートなどについては、ブログで定期的に情報発信が続いています。
また、Twitterのアカウントでは、最新情報の発信のほか、スペース機能を使った音声でのAMA(Ask Me Anithing≒質問解答など)も行っています。
You're welcome to join us for an AMA tomorrow, Dec 21st, at 18:00 UTC.
Set a reminder: https://t.co/Liy3xawrrp https://t.co/NytMrdS6fi
— GMX 🫐 (@GMX_IO) December 20, 2022
GMXの特徴
GMXにはどんな特徴があるの?
GMXの特徴は主に5つ。
- ArbitrumとAvalancheに対応
- レバレッジトレーディングができる
- チェーンリンクのデータを参照する
- 独自のエコシステム
- アフィリエイトプログラムがある
ArbitrumとAvalancheに対応
GMXはArbitrumとAvalancheという2種類のブロックチェーンで稼働します。
どちらもDeFiにおける主要なブロックチェーンです。
また、金融資産の管理・運用おいては他のチェーンと比べて様々な点で優位性のあるチェーンでもあります。
純粋に資産のトレードなどで利益を出したいユーザーにとっては、メリットの多い環境でDeFiに取り組むことができると言えます。
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レバレッジトレーディングができる
GMXは仮想通貨の信用取引に対応していますが、
最大50倍のレバレッジをかけたトレードも可能
です。
もちろん、レバレッジを高めるほどリスクも高まるので、むやみに高いレバレッジをかけることはお勧めできません。
しかし、市場を見極めて大きな勝負をしたいユーザーにとっては、レバレッジを効かせらるという点が非常に魅力的なこともまだ事実です。
中央集権的な取引所では、レバレッジの倍率を最大2倍程度までに制限している所もあります。
そもそも、レバレッジの倍率を極端に引き上げることを許可すると、ユーザーが証拠金を一瞬で失うリスクも高まるため、大きな倍率のレバレッジを許可する取引所は稀です。
GMXの許可する50倍という数値は、他のプロジェクトとの差別化を達成する一要素となっているのです。
チェーンリンクのデータを参照する
一般的に、ブロックチェーン自体はデータを処理・保管するための機能に特化しているため、市場での値動きなどの外部データは別の場から取り込む必要があります。
それは、GMXも例外ではなく、様々な仮想通貨の価格データの参照元が必要です。
GMXでの仮想通貨の価格データの参照元は、ChainLink(チェーンリンク)というプロジェクトです。
ChainLink(チェーンリンク)は、様々な情報をブロックチェーンプロジェクトに提供しているシステム・企業です。
ブロックチェーンシステムの内部に外部からの情報を与える役割を果たすもののことを指してオラクルと呼びます。
これらを踏まえて
GMXの価格フィード(参照)オラクルはChainLinkである
という言い回しをすることが一般的です。
独自のエコシステム
GMXは、2種類の仮想通貨(GMXとGLP)とその通貨の利用価値を高める仕組みを組み合わせて稼働しています。
この工夫によって
GMXと短期で利用して利益を上げたいユーザーと長期的に利用したいユーザーの両方にメリットをもたらすエコシステム
を形成しています。
そのため、不況下でもユーザーの獲得数を増やしプロジェクトとして成長してきた、と分析されています。
タイプの違う2種類の仮想通貨を発行して運用を成功に導いている実例としても注目されているのがGMXというプロジェクトなのです。
詳しい仕組みは「GMXのトークノミクス」にて解説します。
アフィリエイトプログラムがある
GMXの大きな特徴の一つとして欠かせないのが
アフィリエイトプログラムを実装している
という点です。
これは、GMXのユーザーが別のユーザーを招待することによって、トレードなどにおける得点がつくというシステムです。
ものすごく平たく言うと、アフィリエイトとは
紹介料が入るシステム
のことです。
これまでDeFiプロジェクトにおいてはアフィリエイト報酬を設定したプロジェクトで成功したものがほとんど存在しませんでした。
アフィリエイトプログラムの実装は、GMXが他のDeFiプロジェクトよりも優位に立っている点の一つであると言えます。
参考
GMXのDocs|紹介料
GMXが稼働する仕組み
GMXはどんな仕組みで稼働しているの?
それでは、GMXが稼働する仕組みを詳しく解説します。
GMXのトークノミクス
GMXの仕組みを理解するためには、以下の4つについて知る必要があります。
- GMX:GMXプロトコルのネイティブトークン。エコシステムの中核。
- esGMX(escroed GMX):GMXステーキングの報酬の一部。esGMX自体もステーキングに利用できる。
- マルチプライヤーポイント:ステーカーの利回りを向上させる特典機能。
- GLP:GMXプロトコルに流動性を追加するLPトークン(流動性提供トークン)。
種類が多くてややこしそう,,,
GMXはこれら4つが関連しあって稼働しています。その仕組みが分かるように順番に解説していきますね。
GMX
GMXはシステムの核となるトークン(仮想通貨)です。
このトークンをステーキングすることで、報酬としてETHやAVAX、esGMXを受け取ることができます。
【参考】【徹底解説!】暗号資産のステーキングと始め方【初心者でも安心】
GMXのステーキング報酬は以下の3種類。
- esGMX
- マルチプライヤーポイント
- ETHまたはAVAX
報酬の受け取り方は2種類から選択できます。
- Compound:esGMXとマルチプライヤーポイントを報酬として受け取る。報酬にボーナスが付く。(ボーナスについては後述)
- Claim:ETHまたはAVAXと請求可能な分のesGMXを報酬として受け取る。
また、UniswapにはETH/GMXの流動性プールが作られていて、ここから得た収益の一部をGMXのシステム内部で分配する報酬に充てています。
GMXトークンはUniswapの他にも5種類の運用先を設定しているため、トークンの価値を維持するためのリスク分散がなされています。
参考
GMXのDocs|Tokenomics
esGMX
esGMX(escroed GMX)トークンとは
プロトコルに預け入れられた状態のGMX
です。
esGMXトークンの価格はGMXと同じです。
GMXとの違いは
esGMXはすぐに引き出すことができない
ということです。
その代わり、esGMXトークンで報酬を受け取ると
マルチフライヤーポイントを獲得する
ことができます。
これは、獲得報酬のボーナスをつけるためのポイントです。(後述)
esGMXを引き出すにはヴェスティング(Vesting)という手続きをする必要があります。
ヴェスティング(Vesting)の手続きを申請すると、預け入れられているesGMXが1年間かけて徐々にGMXに変換されます。
参考
GMXのDocs|Rewards
マルチプライヤーポイント
マルチプライヤーポイントとは、
ステーキング報酬を増加させる機能
です。
プロトコルにGMXをステーキングすると、年間100%の割合で報酬にマルチプライヤーポイントが加算されます。(例えば、100GMXを1年間ステーキングすると、100ポイント加算されます)
加算されたポイントは、Compoundという報酬形態を選択することで獲得することができます。
このポイントが加算されるほど、報酬として獲得できるETHやAVAXのAPRにボーナスが付きます。
また、ステーキングを解除すると一定量のポイントが消費されます。
つまり、
継続してステーキングをするほど、獲得できる報酬が大きくなる
という仕組みになっているのです。
どの時期にステーキングを解除するかが重要ですね。
GLP
GLPトークンは
プラットフォームに流動性を提供するためのトークン(LPトークン)
です。
ユーザーがGLPトークンを購入(Mint)すると、その資金はスワップやレバレッジトレーディングを行うための流動性プール用の資金になります。
GLPトークンの所有者は
プラットフォーム料金の70%を報酬として(ETHかAVAXで)受け取る
ことができます。
GLPトークンの購入者(Minter)がいるおかげで、GMXがトレーディングシステムとして機能しているのですね。
GMXの機能
GMXにはどんな機能があるの?
GMXの主な機能は6つ。
- Trade(仮想通貨の取引)
- Dashboard(アプリの利用状況等の確認)
- Earn(ステーキング)
- Buy(仮想通貨の購入)
- Refferals(アフィリエイト)
- Ecosystem(関連情報の確認)
Trade(仮想通貨の取引)
「Trade」はGMXのメインとなる機能です。
仮想通貨のロング・ショート・スワップ
ができます。
証拠金として一定額の入金をすることで、レバレッジトレードをすることもできます。
当然、レバレッジを高めるほど清算のリスクも高まるので注意しましょう。
トリガー注文をすることで、取引を予約しておくこともできます。その場合は「成り行き注文」をとして処理されるので、市場価格との乖離リスクを考慮した上で注文を出しましょう。
手数料
また、スワップ機能を使って仮想通貨同士を交換することもできます。
Dashboard(アプリの利用状況等の確認)
Dashboardでは、
仮想通貨の価格や資産の運用状況などの確認
ができます。
GMXのプロトコル内部でどのように仮想通貨がやり取りされているかを確認することもできます。
ポジションを再考したり、トークンの運用状況を掴んだりする参考材料の一つとして利用していきましょう。
Earn(ステーキング)
「Earn」では、
ステーキングとステーキング報酬の獲得
ができます。
GMXやGLPをステーキングすることで、その量や期間に応じた報酬を受け取ることができます。
報酬の受け取り方には「Compound」と「Claim」の2種類の方法があります。
再投資するなら「Compound」。
資金を引き上げるなら「Claim」。
ご自身の運用方針を踏まえて、賢く利用しましょう。
Buy(仮想通貨の購入)
「Buy」では
GMXやGLPの購入
ができます。
これらの仮想通貨の購入には様々な方法があり、それらの方法が多数紹介されています。
下の図は、「ArbitrumネットワークのGMXを購入する方法」です。
法的機関の認可を得た中央集権的な取引所からDeFiを利用した非中央集権的なシステムまで多岐にわたって紹介されています。
住んでいる国や地域よっては利用できないサービスもあるため、事前の調査が重要です。
Refferals(アフィリエイト)
Refferalsでは
- 招待コードの入力(利用特典がつく)
- 招待コードの作成(アフィリエイトに利用できる)
ができます。
招待コードを作成して新規ユーザーを呼び込むことで、招待コードの作成者は様々な利用特典を得ることができます。
参考
GMXのDocs|紹介料
Ecosystem(関連情報の確認)
「Ecosystem」では
プロジェクトの関連情報を調べる
ことができます。
GMXは様々なプロジェクトと相互に関連しながら稼働しているため、このEcosystemを元にリサーチを進めていくことが重要です。
自身が運用している仮想通貨(トークン)がどこで何に用いられているのかを知ることは、最も有効なリスク管理方法の一つとなります。
GMXの始め方
GMXを実際に使ってみたい。
それでは、GMXの利用を開始するまでの手順を解説していきます。
準備
必要なもの
仮想通貨のウェブウォレット、交換に使いたい仮想通貨(利用するネットワークに対応しているもの)
まずは、仮想通貨のウェブウォレットを作成します。
以下の記事を参考にウェブウォレットのアカウントを作成しましょう。
参考
次に、資産運用に使う仮想通貨を購入し、自分のウェブウォレットに送金します。
購入方法は様々ですが、初心者のうちは取引所を経由して購入する方法が手間が少ないです。
どんな仮想通貨を購入すれば良いの?
今回、初めてGMXを使う方であれば、ETHかAVAXを購入するのが無難です。
- Arbitrumネットワークを使う方→ETHを購入。
- Avalancheネットワークを使う方→AVAXを購入
これらに仮想通貨はネットワークの手数料(ガス代)としても必要になります。
仮想通貨の購入や送金の方法は、以下の記事で具体的に解説しています。
仮想通貨の買い方・送金
仮想通貨をブリッジする
ETHを購入した場合、それをArbitrumネットワークに移す(ブリッジする)必要があります。(AvalancheネットワークでAVAXを購入した場合は、ブリッジ不要)
特定の仮想通貨を別のネットワーク上に移す技術は「ブリッジ」と呼ばれます。
ETHをブリッジする際に利用できるシステムとしてGMXのDocsにて紹介されているのは以下の3種類。
仮想通貨のブリッジは便利な技術ですが、リスクもあります。仮想通貨のブリッジについては、以下の記事も参考にして下さい。
ウォレットをサイトに接続する
ブリッジが完了したら、ウォレットをサイトに接続しましょう。
①サイトの右上にある「Connect Wallet」をクリック。
②利用するウォレットを選択。
スワップやトレードの方法はGMXのDocsに手順が載っています。
あわせて読みたい
GMXのDocs|トレード機能の解説
使うときの注意点やリスク
GMXを使う時に気をつけることはあるの?
では、最後にGMXを使うときの注意点やリスクをまとめます。
ポジション清算のリスク
ロング・ショートを行う場合は、金融資産の信用取引を行うことと似たリスクがあります。
信用取引を行うためには一定額の証拠金を必要とするため、担保の清算ラインを超えた場合は、自動的にポジションがクローズされます。
清算が発生した状況によって担保の生産額は変わります。
清算のリスク管理の基本は以下の2点。
- 精算が発生しないようにポジションを持つ
- 精算が発生しても受け入れられる範囲内でポジションを持つ
はじめのうちは小さく試しながら、徐々に運用額を大きくしていき、自身のトレード手法を少しずつ身につけていくことが重要です。
チェーン自体のリスク
GMXはアービトラムワーク(Arbitrum)とアバランチネットワーク(Avalanche)で稼働しています。
つまり、これらのネットワーク自体が抱えるリスクを継承しているということです。
GMXの土台となるプロジェクトについて、その仕組みを理解しておくことが最良のリスク管理になります。
また、GMXと深く結びついているプロジェクトであるUniswapやChainlinkなどについても基本的な仕組みを理解しておくことをお勧めします。
あわせて読みたい
ブリッジのリスク
仮想通貨を別のネットワークに移すブリッジという技術は、ハッキングのリスクが高いというデメリットがあります。
過去に起こった大規模なハッキング被害は、ブリッジの脆弱性を突かれたものが多いという事実があるのです。
ブリッジとは、正確には仮想通貨を別のネットワークに移しているわけではなく、一時的に別のネットワークで利用可能な証明書を発行している状態です。
ブリッジを行うときは、そのブリッジプロトコルがどれだけのリスクを抱えているのかを調べるようにしましょう。
また、安全性が確認できないブリッジは利用しないというのも立派なリスク管理の手段の一つです。
DeFi特有のリスクと対処法については、以下の記事も参考にしてください。
あわせて読みたい
まとめ
最後まで読んでくださってありがとうございます。
仮想通貨トレードシステムの一つであるGMXについて紹介しました。
本記事の内容が参考になれば幸いです。
本記事のまとめ
- GMXは仮想通貨トレードシステムの一つ。
- 対応ネットワークはArbitrumとAvalanche。
- 仮想通貨のロング・ショート・レバレッジトレーディング・ステーキングができる。
- 関連するトークンはGMXとGLP。
- 2種類のトークン(GMX/GLP)を組み合わせた独特なエコシステムを形成している。
- 2022年の不況下でも成長を続けてきたプロジェクト。
- アフィリエイトプログラムを実装している。
情報ソース