こんにちは、yodakaです。
- 仮想通貨「ETH(イーサ)」・「Ethereum(イーサリアム)」って何?
- どんな特徴があるの?
- 値上がりには期待できるの?
- リスクや対処方法を知りたい
こんな悩みを解決する記事を用意しました。
「ETH(イーサ)」とは、「イーサリアムネットワーク上で使われる仮想通貨」です。
「ETH(イーサ)」の価値を理解するためには、その土台である「Ethereum(イーサリアム)」について学びましょう。
どうして土台を学ぶことが重要なの?
それは、仮想通貨を金融商品として見た時に、最も危険なのは、
「他の人がお勧めしているから買おう」
という理由で、他人の価値観を軸にして判断をすることだからです。
自分の考えを軸にした判断ができれば、大きく負けるリスクを減らすことができます。
仮想通貨についての理解を深めて、ブロックチェーン界隈で生き残る知恵をつけていきましょう。
分かりました。
よろしくお願いします!
本記事を読むと分かること
- 仮想通貨「ETH(イーサ)」の特徴
- 「Ethereum(イーサリアム)」とは何か?
- 「Ehereum(イーサリアム)」の価値
- 「Ethereum(イーサリアム)」のリスク
- 「Ethereum(イーサリアム)」のアップデート
情報ソース
「ETH(イーサ)」=仮想通貨の名前
「イーサリアム」とは、ヴィタリック・ブテリン氏が開発したプラットフォームであり、ブロックチェーン技術を利用して作られています。
そこで使われる仮想通貨を「ETH(イーサ)」と呼びます。
イーサもイーサリアムも仮想通貨の名前を示すものとして使われることがありますが、本体は上記のような区別があります。
イーサとイーサリアムの関係を例えるなら、
イーサリアムという国があって、その国の中で使える通貨をイーサと呼ぶ
というイメージが分かりやすいでしょう。
現実世界でも、経済成長が盛んで国際競争で強い力を発揮できる国の通貨は人気が出ますよね。
つまり、イーサリアムというプラットフォームが栄えるほど、イーサの価値も上がっていくのです。
現在、イーサは仮想通貨の中で2番目に高い価格を誇ります。
なぜこんなにも高い価格がついているのかというと
「イーサリアムネットワークが多く人に価値をもたらす便利なものだから」
です。
ポイント
- ETH(イーサ)は仮想通貨の名前
- Ethereum(イーサリアム)はプラットフォームの名前(ブロックチェーン技術を応用して作られた)
- イーサリアムネットワークが発展するほど、イーサの価格が上がる
Ethereum(イーサリアム)の特徴
イーサリアムが優れているのは
「あらゆるデジタルデータのやり取りを支える改ざん不可能なシステムを提供する」
という点です。
例を挙げて説明します。
ある国の中で、
- 「物の売り買いの記録・金額」
- 「選挙・投票の結果」
- 「物を交換した日時や場所」
- 「勝負事の過程や勝敗」
- 「学歴」「慈善活動の記録」
などのありとあらゆるやり取りが自動的に記録として残され、その内容を誰でも確認ができるようになりました。
しかも、そのやりとりに必要なのは本人同士の合意だけで、第3者の承認もありません。
約束事の内容や規定は、あらかじめ決められていて、年齢や性別に関係なく誰でもやりとりに参加することができます。
情報は透明化され、中央集権的に取り締まる者も必要ありません。
個人の自由と責任が土台となる環境の出来上がりです。
他にも、誰がどんな状況で困っているのかも分かるため、善意ある人の行動が当事者に直接届き、その行動も記録されます。
道徳などいった表面的に分かりにくいことも、具体的な行動履歴で確かめることができるため、
日頃の行動そのものが信頼の担保となる
のです。
ここでは、デジタル空間上で行われるやり取りに透明性がもたらされ、人々が不正を働きにくい仕組みが整います。
さらに中央管理者がいなければ、多くの人にとって平等なチャンスがある社会を実現することができます。
全ての行動の結果が自分に返ってくるという条件の下で、個人の自由が完全に保証される
イーサリアムが実現しようとしているのは、まさにそういった世界です。
「デジタル空間上に公正なやり取りを実現させる場」
がイーサリアムなのです。
それを可能にするのが、イーサリアムの特徴的な2つの機能である
「スマートコントラクト」と「Dappsを構築するプラットフォーム」
です。
ビットコインの機能と比較すると、その凄さがより分かります。
ビットコイン
ビットコインの主な機能は「送金」です。これはデジタル金融の本質をついた革命でした。デジタル空間で改ざん不可能なお金のやり取りができるという点で、ビットコインの登場は世間に衝撃をもたらしたのです。「仲介者が存在しない、当事者間のみで行われる改ざん不可能な送金システム」は、現状の金融システムやそれを生み出した社会そのものへのアンチテーゼでもあり、多くの人に熱狂をもたらしました。
そして、イーサリアムは更にその上を行き、あらゆるデジタルデータのやり取りを改ざん不可能なシステムの上でできるようにしてしまったのです。
ここからは、イーサリアムの2つの特徴について詳しく解説していきます。
スマートコントラクト
スマートコントラクトとは、
ブロックチェーン上にプログラムを書き込むことで設定した要件を自動的に実行する機能
です。
自動販売機のように、お金を入れて物が出てくるシステムに例えると分かりやすいですね。
例えば、NFTの売買をしたい時に、こちらがNFTを送っても相手からお金が届かないかもしれないというリスクがあります。
そんな時に、お金を送ってくれた相手のもとに自動的にNFTが届くというプログラムを組んでおけば、お互いにフェアな条件で取引ができます。
しかも、本人同士でのスムーズな取引が可能です。
仲介業者もいないので、手数料も発生しませんし、余計な手続きで時間が浪費されることもありません。
これは、デジタル空間上のもののやりとりであれば、どのような状況下でも可能です。
仮想通貨の交換や、NFTの交換、一定の条件を満たしている人がだけが投票できる権利など、様々なことに応用できます。
しかも、その記録がブロックチェーン上に残り続けるため、取引記録の改ざんも困難です。
つまり、「スマートコントラクト」とは
中央管理者の存在しないデジタルデータのやり取りを効率よく行う仕組み
と言えます。
dAppsを構築するプラットフォーム
dAppsって何ですか?
dAppsとは、「分散型アプリケーション=decentralized Applications」の略称です。
dAppsは、
政府や企業などの中央管理者がいなくても稼働するという性質のアプリケーション
であり、そのシステムの変更や改善なども参加者の合意形成のもとに実行されます。
つまり、
個人の意志で勝手に仕組みを変えることができないアプリケーション
なのです。
これは「参加者の合意形成を元にその仕組みをより良いものに変え続けていくシステム」でもあります。
イーサリアムが登場する以前は、dAppsの開発は、特殊な技術を持つ一部のエンジニア・プログラマーにしかできないものでした。
しかし、イーサリアムの提供する「Solidity」というプログラミング言語は、
- 「dAppsの自由な開発」
- 「dappsをイーサリアムネットワークと紐づけること」
を可能にしました。
これにより、多くの人々が自身の作ったアプリケーションをブロックチェーン上に展開することができるようになったのです。
現在も、イーサリアムネットワーク上には様々なdAppsが構築され続けています。
イーサリアムは、
どのチェーンよりも先駆けてこのdAppsを構築する場を作ったプロジェクト
なのです。
イーサリアムの影響を受けて、他のチェーンの開発も一気に進むことになりました。
ポイント
- イーサリアムは「あらゆるデジタルデータのやり取りをブロックチェーン上で行う方法」を示した最初のブロックチェーン
- イーサリアムの特徴は「スマートコントラクト」と「dAppsを構築するプラットフォームであること」
- イーサリアムの登場は、他のブロックチェーンの開発を加速させた
Erhereum(イーサリアム)の価値
ここからは、イーサリアムがもたらした具体的な影響についてまとめていきます。
「スマートコントラクト」と「dApps構築のプラットフォーム」という2つの強みがもたらした影響を見ていきましょう。
デジタル上の取引が簡単になった
スマートコントラクトの実装によって、デジタル上の取引が圧倒的に簡単になりました。
あらかじめ決められたプログラム通りに取引が進み、しかもそれが本人同士のやりとりであることが取引を今ままで以上に簡単なものにしました。
さらには、取引の履歴も永遠に残るためやり取りの結果をいつでも参照することができる点も魅力です。
デジタル上の取引において、取引の事実の身を信頼すれば良いので、規制に阻まれない自由な取引ができるようになったのです。
これらの技術は、デジタル上の取引の発展可能性を多くの人々に実感させました。
アプリ開発環境の提供
dAppsの開発を多くの人々に開かれたものにした
という点もイーサリアムの功績の一つです。
これまでは、開発が困難でアイデアがあっても形にできなかった人々にとって、イーサリアムはアイデアを実現するための環境であると言えます。
ネット上を探せば「Solidity」でのアプリ開発を学べるサイトもあり、イーサリアムの提供する開かれた開発環境に需要が高まっていることも分かります。
以下の記事を参考に「Solidity」に触れてみることをお勧めします。
DAOの発展
DAOとは「分散型自立組織=Decentralized Autonomous Organization」の略称です。
近年話題になってきている「組織の形態」の1つです。
その特徴は
- 中央管理者がいない
- 参加者全員が平等な立場である
- 参加も撤退も自由
- 具体的な指示が無く、それぞれが自己の判断に基づいて動く
- 運営方針を組織全体で決める→ガバナンストークンでの投票
などが挙げられます。
スマートコントラクトとdApps構築のしやすさは「ガバナンストークンを用いた組織の意識決定」を実装しました。
そのため、管理的な組織で働くことを良しとしない人々にDAOで働くインセンティブを生じさせました。
個人の自由が保証されながらも、組織のあり方をより柔軟なものにしていく環境は、イーサリアムの登場によって進歩したとも言えます。
ただし、DAOの運営は全てがうまくいっているわけではなく、現在も様々な課題と向き合いながら、発展していく過渡期にあると言えます。
DeFiの発展
イーサリアムネットワークに構築されたdAppsで、最も注目すべき領域の一つが「DeFiプロトコル」です。
DeFiとは「分散型金融=Decentralized Finance」の略称で、銀行などの中央集権組織を介さない金融の在り方です。
資産の力を最大化する方法の一つ
としても、注目を浴びている領域です。
DeFiの難易度は高いですが、賢く仮想通貨をやり取りすれば、大きな利益を得ることも可能な領域です。
DeFi関連のアプリの多くが、イーサリアムネットワークを基盤に開発されてきました。
現在も開発が進むDeFi関連のアプリは、イーサリアムネットワーク以外のものも増えてきましたが、依然としてイーサリアムチェーン上に運用されている資金の量はトップクラスです。(参考:DeFiLlama)
合わせて読みたい
ブロックチェーンゲームの進化
続いて、ブロックチェーンゲームについて解説します。
dAppsの応用範囲は、組織運営や金融面にとどまりません。
イーサリアムネットワーク上には、様々な種類のゲームも構築することができます。
ゲームのデータをブロックチェーン上に刻むことで、改竄や不正行為を防いだり、半永久的なゲームデータの保存が可能です。
次に紹介するNFTと非常に相性が良いので、ブロックチェーンゲームの領域はこれからますます発展していくと予想されています。
また、個人でもゲームをしながら稼ぐという領域を本格的に開発したのも、「スマートコントラクト」と「dAapps開発環境の提供」があったからこそです。
【参考】【初心者】STEPNから学ぶGame Fi投資&原資回収モデル【応用可能】
NFTの実装と拡散
NFT とは「代替不可能なトークン(Non Fungible Token)」の略称。
簡単に言うと「唯一無二のデジタルデータを所有する技術」 のこと。
NFTのもたらす可能性は、ビジネスから生活まであらゆるところに応用可能です。
現在は、金融との結びつきに注目が集まりがちですが、実際にはコミュニティを形成したり、個人の信頼性をウェブ上に証明したりと様々な使用方法が創造され続けています。
【参考①】【解説&考察】Soul Bound Tokenとは?【自分の存在と信用を証明するNFT】
【参考②】【初心者必見!】分野別・NFTの稼ぎ方5選【稼ぐ本質を理解する】
Erhereum(イーサリアム)のリスク
最後に、イーサリアムのリスクをまとめていきます。
平等は、必ずしも公平ではない
イーサリアムが構築する世界は、技術的に平等な環境です。
つまり、
イーサリアムというプラットフォームの中で、誰でも同じ条件で勝負ができる
ということです。
しかし、それは同時に
自身で学ぶ力のない者は決して勝てない世界
でもあります。
ブロックチェーンが作り出すのは、徹底した透明性と絶対に人を裏切ることのできない環境と儲けを第一に考えない貢献優位の道徳が遵守される世界です。
力のある人にとってはとても住みやすい世界である反面、そういった潔さを残酷だと感じてしまう人にとっては生きづらい世界かもしれませんね。
クリプトの根幹に当たる思想の一つとして、
中央集権を良しとせず自己の責任において生きていく
というものがあります。
これが万人に受け入れられるまでには、長い時間がかかると思います。
あわせて読みたい
中央集権化との付き合い方を考える
仮想通貨は常に中央集権勢力からの規制に晒され、大きな影響を受けるものであるということを頭に入れておきましょう。
イーサリアムネットワークが、DeFi関連のアプリを無数に生み出したことで、否応無しに金融の世界と深く結びつくことになりました。
つまり、イーサリアムは、
お金を稼ぐためにたくさんの人を惹きつける領域でもある
ということです。
それ自体は問題ではありません。
富や資産の流動性を生むということは、経済の活性化や人々の労働の循環を作るため、人々の役に立つものが創出される機会が増えるからです。
しかし、富や権力が生まれる場所には、必ずと言って良いほど「権力の集中化」が発生します。
現に、DeFi関連のアプリは、分散型という謳い文句の元でガバナンストークンに価値をつけ、プロトコルの支配権を手に入れる競争の中で実態の希薄な経済を回しているものがあります。
それは本質的な意味で、
分散型ではなく中央集権の経済の在り方と同じ
なのです。
完全な自立分散型のdAppsの構築には、富の流動性を俯瞰できる立場の人間が関わらなければいけません。
富の循環を作ること自体を目的として、管理者が設ける必要のない設計やプロジェクト運営が求められます。
富を得るのではなく、「価値を生み出し循環させる」という発想にシフトできる人を増やしていくことが大切ですね。
手数料の高騰
イーサリアムは、取引にかかる手数料が非常に高いです。
条件にもよりますが、1回の取引で1,000円以上かかってしまうことは珍しくありません。
これは、スマートコントラクトの恩恵にあずかるメリットを考えると、かかって当然の手数料であるという捉え方もできます。
しかし、多くの人にとってはこの手数料の高さは、とても容認できる範疇に収まる者ではありません。
初心者にも使いやすい構造にならない限り、一般大衆にユーザー層を広げていくことは難しいでしょう。
あわせて読みたい
通信速度やデータ容量の制限
ネットワーク上に多くの取引が集中すると、通信速度に制限がかかります。
これは、ブロックチェーンネットワークが根本的に抱える課題でもあります。
イーサリアムネットワーク自体の通信速度制限を解決するためにL2やサイドチェーンなどの開発も積極的に進められています。
以下の記事や動画も参考にしてみてください
あわせて読みたい
アップデート:Merge(マージ)
これらの課題を解決するために、イーサリアムは定期的な大型のアップデートを計画しています。
そのうちの一つが「Merge」で、2022年9月に予定されています。(2023年6月現在、アップデート済み)
これは、合意形成をPoS(プルーフオブステーク)に変更するというアップデートです。
このアップデートによって得られるメリットは以下の通り。
- エネルギー効率が上がる
- 一部のマイナーによる集権化が抑制される可能性がある(賛否両論あり)
- ノードの数が増え、ネットワークの分散化が進む
- ブロック報酬(セキュリティ報酬)を永遠に支払い可能
- ネットワークのセキュリティが高まる
→このアップデートは無事に達成されました。現在は次期アップデートに向けて開発が進んでいます!
1/ 📃 How we can all help change the world with Ethereum – Jesus Lucenahttps://t.co/QtqpgYXmAZ
— ethereum.org (@ethdotorg) June 23, 2023
ここから先は、完全に初心者の領域を超えてしまうので、興味のある方だけ以下の動画を参考にしてみてください
【参考】The Merge の仕組みをざっくり見つつPoSとか分散性とかETHについていろいろ話す回
まとめ
最後まで読んでくださってありがとうございます。
私自身は、今後もETH(イーサ)の価値は上がり続けると考えています。
しかし、イーサリアムの強みである「スマートコントラクト」や「dapps構築のプラットフォーム」という優位性が崩れると、他のチェーンとの競合に敗れて価値が下がる可能性はあります。
本記事があなたの仮想通貨運用の参考になれば幸いです。
本記事のおさらい
- ETH(イーサ)はEthereum(イーサリアム)ネットワークで使われる仮想通貨
- イーサリアムは「あらゆるデジタルデータのやり取りをブロックチェーン上で行う方法」を示した最初のブロックチェーン
- イーサリアムの特徴は「スマートコントラクト」と「dAppsを構築するプラットフォームであること」
- 上記の特徴を持つため、ウェブ上の様々なサービス発展を加速させた
- イーサリアムは、今後もアップデートを重ね、ユーザー質が使いやすくなっていく
情報ソース