こんにちは、yodaka(よだか)です。
- Hop .Exchange(ホップ エクスチェンジ)って何?
- 特徴や仕組みを知りたい
- 機能や使い方を教えてほしい
- 使うときの注意点やリスクはあるの?
こんな悩みを解決する記事を用意しました。
Hop .Exchangeとは、仮想通貨をブリッジ(別のネットワークに転送)するシステムの一つです。
本記事を読んで、クリプト界隈で生き延びる知恵を身につけていってください。
本記事を読むと分かること
- Hop .Exchangeとは何か?
- Hop .Exchangeの特徴や仕組み
- Hop .Exchangeの機能
- Hop .Exchangeの始め方・使い方
- 使うときの注意点やリスク
情報ソース
Hop .Exchangeとは何か?
Hop .Exchangeとは
仮想通貨を別のネットワークに転送するシステム
の一つです。
仮想通貨は、ブロックチェーン技術を基盤として存在しているため、異なるチェーン間で通貨(トークン)をやり取りすることができません。
しかし、Hop .Exchangeなどのアプリを使うことで別のチェーン同士でも仮想通貨をやり取りすることができるようになるのです。
別のチェーンにトークンを転送する技術は「ブリッジ」と呼ばれます。
Hop .Exchangeでは
仮想通貨のブリッジ
ができます。
ブリッジについて詳しく知りたい方はこちらから。
Hop .Exchangeの最大の特徴は
ロールアップ間(レイヤー2など)でのトークンブリッジ
です。
ロールアップとは、ものすごくざっくり言うと
特定のブロックチェーンの利用をより便利にするための発展的な領域
のことです。
ロールアップについては、以下の記事も参考にしてください。
あわせて読みたい
ここからは、ロールアップの一例として「L1とL2の関係性」を元に解説します。
前提
レイヤー1(L1):イーサリアム
レイヤー2(L2):Polygon、Arbitrum
従来型のブリッジプロトコルは、L1とL2でのやり取りがメインでした。
しかし、L2が発展していくにつれ、L2で実用的なトークンを転送する際にL1を経由するのに手間がかかるという問題が発生するようなりました。
例えば、上の図のように、PolygonのトークンをArbitrumに転送する場合、一旦イーサリアムを経由しなければならないのです。
この場合、システム上の承認手続き(トランザクション)は、2回発生します。
それに伴って、転送時間やネットワーク手数料(ガス代)も増えることになります。
つまり、イーサリアムのL2が数多く開発されるにつれて、L2間でのトークン転送の需要が高まってきたのです。
そこで、Hop .Exchangeが提案したのが
L2のトークン同士をやり取りを可能にするシステム
です。
Hop .Exchangeは、L2におけるトークンの転送を円滑に行うことができるシステムなのです。
また、ロールアップは、L2だけに限りません。
レイヤーゼロと呼ばれる領域でのトークン転送も開発の視野に入っています。
開発・運営チーム
Hop .Exchangeのローンチは、2021年4月。
開発母体は、Hopと呼ばれるプロジェクトチームです。
運営チームは、ロサンゼルスを拠点としています。
Discordなどからコンタクト取ることができ、システム開発の参加者としてチームに参加することもできます。
ブログの1記事目が公開されたのは、2021年3月23日。
その記事では、Hopの理念(イーサリアムのL2にスケーラブルなトークンブリッジを提供すること)やシステムが稼働する仕組みが紹介されています。
Twitterでは、プロジェクトの運営状況などについて発信しています。
November was a big month, not just for Hop but for the industry at large!
One thing is certain: trustless bridging infrastructure has never been more important than today.
In total users bridged $158m in volume this month, a 60% increase over the previous month.
Read on👇 pic.twitter.com/MjqAZjE36V
— HopProtocol (@HopProtocol) December 1, 2022
Hop .Exchangeの特徴
Hop .Exchangeにはどんな特徴があるの?
Hop .Exchangeの特徴は主に4つ。
- ロールアップ間のブリッジに対応
- 5種類のネットワークに対応
- 4種類のウェブウォレットに対応
- AMMで流動性調整
順番に解説します。
ロールアップ間のブリッジに対応
Hop .Exchangeの最大の特徴は
ロールアップ間のトークン転送に対応している
という点です。
Hop .Exchangeでは、レイヤー2同士のトークン転送が1トランザクションで行われるようになっているため、データ通信が速くなったり、ネットワーク手数料が節約できたりするという良さがあります。
レイヤー1を介さずにレイヤー2同士でのトークン転送ができることによって、異なるネットワーク間で利用したいサービスをすぐに使うことができるようになります。
今後は、レイヤー2だけでなくレイヤーゼロなどのロールアップにも対応していくことが予想されます。
5種類のネットワークに対応
Hop .Exchangeが対応しているネットワークは以下の5種類。
これらのネットワーク間でのブリッジが可能です。
どれもDeFiにおける主要なブロックチェーンです。
4種類のウェブウォレットに対応
Hop .Exchangeに対応しているウェブウォレットは以下の4種類。
- MetaMask
- Wallet Connect
- Gnosis Safe
- Coinbase Wallet
使い勝手の良いウェブウォレットを選んで、システムを使用することができます。
AMMで流動性調整
Hop .Exchangeは、ロールアップ間でのトークン転送を可能するために
AMM(Automated Market Maker)を介在させて、トークンの量を価格のバランスを調整
しています。
つまり、
Hop .Exchangeが稼働する仕組みの裏には「流動性提供者」がいる
ということです。
Hop .Exchangeには、流動性提供者となるためのシステムも搭載されているため、今すぐに使用しないL2トークンを所持している方は、
Hop.Exchangeの流動性提供者として参加することで、流動性提供の利回りを得る
こともできるのです。
AMMについてより深く理解したい方はこちらから。
Hop .Exchangeが稼働する仕組み
Hop .Exchangeはどんな仕組みで稼働しているの?
それでは、Hop .Exchangeが稼働する仕組みを詳しく解説します。
トークンブリッジ:レイヤー1とロールアップ
レイヤー1とロールアップとの間で行われるブリッジの流れは、下の図のようになっています。
これは、通常のブリッジの仕組みと共通しています。
トークンをブリッジする流れは以下の通り。
- ユーザーがホップブリッジにブリッジの要請を出す(ホッププロトコルにトークンがロックされる)
- ホップブリッジは要請を受けて、ロックされたトークンに対応したhトークン(ホップトークン)を発行する(hトークンがミントされる)
- hトークンがユーザーに転送される。(ブリッジ完了)
仮想通貨のブリッジについての解説はこちらから。
ロールアップ間でのトークンブリッジ
Hop .Exchangeでブリッジを行う時、プロトコルの内部では、hトークン(hopトークン)が仲介役を果たします。
Hop .Exchangeでブリッジを実行すると、AMMを仲介して、価格調整されたhトークンでブリッジが実行されます。
トークンをL1に戻すことなく、取引の承認手続きを済ませることができるため、高速かつ低料金でブリッジを行うことができるのです。
この仕組みは、hトークンを介したスワップ(トークンの交換)に似ています。
流動性提供
Hop .Exchangeは、ロールアップ間のブリッジにAMMを採用しているため、そこには交換に利用するトークンを預け入れる流動性の提供者が必要です。
ここで言う流動性の提供者とは
トークンの交換を行う上で必要なトークンをプロトコルに貸し出してくれる人
のことです。
流動性の提供者は、トークンのブリッジが行われる実績に応じて手数料収入を得ることができます。
貸し出しに必要なトークンを持っていれば、誰でも流動性提供者になることができます。
資金を潤沢に持っている方なら、手数料収入を目的として、Hop .Exchangeを利用するという選択肢もあるのです。
手数料
Hop.exchangeを利用すると、手数料が発生する場合があります。
発生する手数料は以下の通り。
- L1からL2(ロールアップ):無料
- L2からL1(ロールアップ):有料
- L2からL2(ロールアップ間の転送):有料
また、ロールアップの種類によっては、L1に転送するときに長い時間がかかる場合もあります。(1週間程度かかるものもある)
ブリッジを行う時には、どのチェーンに転送するとどれくらいの時間が掛かるのかをあらかじめ調べておきましょう。
Hop .Exchangeの機能
Hop .Exchangeにはどんな機能があるの?
Hop .Exchangeの主な機能は4つ。
- Send(仮想通貨のブリッジ)
- Pool(流動性提供)
- Convert(hトークンへの変換)
- Rewards(報酬の受け取り)
順番に解説します。
Send
「Send」では
仮想通貨のブリッジ
ができます。
任意にネットワークを選択して、仮想通貨をブリッジします。
L1からロールアップにブリッジする時は、手数料が無料です。
それ以外の手続きでは、手数料が発生します。
Pool
「Pool」では
- 流動性プールの確認
- 仮想通貨の流動性提供
ができます。
Hop .Exchangeのシステムを成り立たせる根幹となる機能です。
Convert
「Convert」は
仮想通貨をhトークンに変換する機能
です。
hトークンをHop .Exchangeの流動性提供などに用いることで、利回りを獲得することができます。
Rewards
「Rewards」では
関連プロジェクトの報酬を受け取る機能
です。
↑の画像では、Optimismのブリッジに関するリワード獲得について掲載されています。
Hop .Exchangeの使い方
Hop .Exchangeを実際に使ってみたい。
それでは、Hop .Exchangeの始め方・使い方を解説します。
ウォレットを接続する
①アプリのトップ画面から「Connect Wallet」をクリック。
②利用するウェブウォレットを選択。
仮想通貨のウェブウォレットの解説はこちらから。
③ウォレットアドレスが反映されていれば、接続完了です。
ブリッジ
①「Send」からネットワークを選択。
②トークンの量を入力。
③「Send」をクリック。
④「Send」をクリック。
⑤ウェブウォレットが立ち上がるので「承認」をクリック。
流動性提供
①「Pool」から流動性プールを選択。
②プールに対する操作を選択。
③トークンの量を入力。
④「Preview」をクリックして、手続きを進める。
hトークンの変換
①「Convert」からネットワークとトークンを選択。
②トークンの量を入力。
③「Approve」「Convert」をクリックして手続きを進める。
使うときの注意点やリスク
Hop .Exchangeを使う時に気をつけることはあるの?
では、最後にHop .Exchangeを使うときの注意点やリスクをまとめます。
ブリッジのリスク
ブリッジは便利な技術ですが、その反面リスクも抱えています。
ブリッジの主なリスクは、以下の通り。
- 中央集権化
- 仮想通貨の盗難
- 資産の補償がされない可能性
- 運営母体の不正
- ブリッジ中のネットワーク切断
さらに詳しい解説とリスク管理方法は以下の記事も参考にしてください。
L1への転送に時間がかかる
レイヤー2からレイヤー1に仮想通貨を戻す時には、1週間ほどかかる場合があります。
素早く資金を動かしたい時に必要になると思われる資産は、レイヤー2で管理するのは避けると良いです。
自分が利用するレイヤー2やロールアップのトークンを操作する時に、どのような決まりがあるのかをあらかじめ調べるようにしておきましょう。
あわせて読みたい
流動性提供のリスク
仮想通貨の流動性提供をする時には、トークンの価格変動に応じて損失(インパーマネント・ロス)が発生する可能性があります。
ざっくり言うと、
トークンの価格が大きく変動した場合、流動性提供をしなかった場合よりも利益が少なくなる
ということです。
インパーマネント・ロスの解説はこちらから。
DeFi特有のリスクと対処法については、以下の記事も参考にしてください。
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まとめ
最後まで読んでくださってありがとうございます。
仮想通貨のブリッジができるアプリのHop .Exchangeについて解説しました。
本記事の内容が参考になれば幸いです。
本記事のまとめ
- Hop .Exchangeは、仮想通貨のブリッジができるシステム
- ブリッジとは、仮想通貨を別のネットワークに転送する技術
- ロールアップ間のブリッジにも対応している
- hトークン(ホップトークン)を仲介させて手続きを行う
- 仮想通貨の流動性提供にも対応している
情報ソース