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【重要DeFiプロジェクト】1inchi(ワンインチ)って何?【特徴・機能・仕組み・使い方・注意点】

2022年12月26日

こんにちは、yodaka(よだか)です。

  • 1inchi(ワンインチ)って何?
  • 特徴仕組みを知りたい
  • 機能使い方を教えてほしい
  • 使うときの注意点リスクはあるの?

こんな悩みを解決する記事を用意しました。

1inchiとは、仮想通貨の取引を最適な効率で行うことを手助けするアプリおよびプロジェクトです。

Yodaka

本記事を読んで、クリプト界隈で生き延びる知恵を身につけていってください。

本記事を読むと分かること

  • 1inchiとは何か?
  • 1inchi特徴仕組み
  • 1inchi機能
  • 1inchi始め方・使い方
  • 使うときの注意点リスク

1inchiとは何か?

https://1inch.io/

1inchiとは、

仮想通貨の取引を最適な効率で行うことを手助けするアプリおよびプロジェクト

です。

1inchiは主に5つ構成要素から成り立っています。

  • アグリゲーションプロトコル:情報収集・最適な運用方法の提供
  • 流動性提供プロトコル:流動性の確保と提供
  • DAO:運営の意思決定
  • Labs:システム・プロトコルの開発
  • Foundation:コミュニティの育成・助成金の再分配など

このうち、一般的なDeFiユーザーが使うのは①と②ですね。

本記事では、主に①と②について解説します。

Yodaka

1inchiのアプリでできることは主に4つ

  • 仮想通貨の取引(スワップ・指値注文)
  • 仮想通貨のステーキング
  • 仮想通貨の流動性提供
  • 仮想通貨のブリッジ

1inchiの強み

仮想通貨のスワップを最も効率良く行う方法を自動的に提案してくれる

という点です。

1inchiは、様々なDeFiプロトコルのデータを集約して、最も効率良く運用する方法を提案してくれるシステムを形成しているのです。

DeFiプロトコルの安全性を評価するサイトDeFiSafetyでは、80%を超えるスコアで評価されています。

https://www.defisafety.com/app?title=1

「リスクはあるが、利用には耐えうる」という評価を受けていますね。

Yodaka

開発・運営チーム

https://1inch.io/foundation/

1inchiの開発・運営を手掛けるのは、1inchi Foundation

コミュニティの取りまとめやプロジェクト全体の資金集め助成金の分配などを行なっています。

2021年5月から、1INCHの流動性マイニングプログラムを開始。

1inchiネットワークの拡大を実現するため、システムの開発・改良や他のプロジェクトとの連携を積極的に行なっています。

その後も、着実にプロジェクトの開発を進め、現在に至っています。(2023年1月)

Twitterでは、新規プロジェクトの紹介などを定期的に発信し、公式ブログではプロジェクトの詳しい解説をしています。

1inchiの特徴

1inchiにはどんな特徴があるの?

1inchi特徴は主に3つ

  • 3つのプロトコル
  • マルチチェーン対応
  • 安全性を保つシステムを実装している

順番に見ていきましょう。

Yodaka

3つのプロトコル

1inchiのアプリは

  • Aggregation【高効率のスワップ】
  • Limit Order【指値注文】
  • Liquidity【流動性提供】

という3つのシステムを軸にして稼働しています。

高効率のスワップを行うために、1inchiネットワーク全体の有用性を高めるエコシステムが形成されています。

取引を効率良く行うために、需要別に複数のシステムが存在しているのです。

Yodaka

マルチチェーン対応

1inchiは、以下の10種類のネットワークに対応しています。

DeFiを行うにあたって、多数のチェーンで利用できるのアプリはとてもありがたいです。

Yodaka

安全性を保つシステムを実装している

https://1inch.io/rabbithole/

1inchiは、取引の安全性を高めるためのシステムを積極的に実装しています。

例えば、「RabbitHole」という機能は、取引における不正な攻撃プログラムからユーザーを保護することができます。

この機能は、現在、MetaMaskというウェブウォレットに対応していて、サンドイッチ攻撃(フロントランニング攻撃)のリスクを低下させることが可能な技術として紹介されています。

テクノロジー優位のDeFi領域においてユーザーの損失を減らす取り組みが実装されていくと、長い目で見た時に多くのユーザーを獲得することにつながります。

Yodaka

1inchiが稼働する仕組み

1inchiどんな仕組みで稼働しているの?

それでは、1inchi稼働する仕組みを詳しく解説します。

Yodaka

Aggregation【高効率のスワップ】

https://1inch.io/aggregation-protocol/

1inchiは、様々なDeFiプロトコルに接続し、常にデータを集めています。

ユーザーが仮想通貨の取引をしたい場合、1inchiは接続するDeFiプロトコルの中から最も効率良くスワップできるものを選び出します。

これがAggregation(=集約)と呼ばれる仕組みです。

また、1inchi

集約機能を複数のDeFiプロトコルにまたがって行う

ことができます。

例えば、単一のプロトコルでのスワップだけでは流動性等の問題で市場価格との大きな乖離が発生する場合に、プロトコルAとプロトコルBに分けてスワップを行うことができるのです。

つまり

必要に応じてトランザクション(取引手続き)を分割することで、効率良く取引を行うことができる

ということです。

複数の方法から最適なレートを選んでスワップできるのはとても便利ですね。

Yodaka

Limit Order【指し値注文】

https://1inch.io/limit-order-protocol/

Limit Order指値注文です。

1inchiを仲介して、お互いのユーザーが望む形で取引を行うための機能です。

取引の条件(トークンの価格・量・期間)を設定し、自分の望んだ条件で取引を受けてくれる相手を待ちます。

また、この機能を間接的に利用して、他のDeFiプロトコルのオークションに参加することもできます。

指値注文の解説はこちらから。

Yodaka

Liquidity 【流動性提供】

https://1inch.io/liquidity-protocol/

Liquidity

1inchiの流動性プールに関する機能

です。

ここでは、流動性提供流動性プールの作成・ファーミングを行うことができます。

ユーザーは、以下の報酬を得ることができます。

  • 流動性提供→作成したプールに応じたトークン
  • ファーミング→1INCHトークン

流動性提供やファーミングについては、以下の記事も参考にしてください。

Yodaka

フュージョンスワップ

https://blog.1inch.io/the-1inch-network-releases-a-major-upgrade-fusion-96184d8141d3

フュージョンスワップは、

ガス代を消費せずにスワップを行う機能

です。

プロトコルに資金を預け入れているResolverが、ユーザーのガス代を肩代わりします。

Resolverはプロトコルに資金を預け入れているステーカーのような存在で、預け入れている資金の総額が多い上位5名が、フュージョンスワップの手数料代行をする仕組みになっています。

Resolverには、1inchiプロトコルを有利に使えるような特典(ガス代の払い戻しなど)が与えられます。

ユーザーが出した注文をダッチオークション形式(徐々に価格が下がる形式のオークション)でResolverが処理することで、注文を成立させる仕組みです。

実際には、スワップというよりも、指し値注文をオークションで処理するというイメージに近いですね。

Yodaka

ネイティブトークン1INCH

1INCHは1inchiが発行するガバナンストークンです。

トークンの総供給量15億

主な用途は、DAOの意思決定に関する投票に用いることです。

また、1INCHをステーキングすると、そのロック期間の長さに応じてガス代の返済を受けることができます。

つまり、長期間にわたって1inchiを使うことを考えているユーザーにとって便利な機能を実装しているということです。

また、上位5名のResolverになっていなくても、一定量の1INCHトークンを所持していれば、トークンを委任するという形で1INCHトークンのステーキングをすることも可能です。

トークンの配給分布は以下の通り。

1INCHトークンについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

Yodaka

1inchiの機能

1inchiにはどんな機能があるの?

1inchi主な機能4つ

  • Trade【取引】
  • DAO【組織の運営】
  • Earn【稼ぐ】
  • Bridge【転送】

順番に解説します。

Yodaka

Trade

Tradeは、

仮想通貨の取引を行う機能

です。

仮想通貨の交換(スワップ)や指定金額での購入・売却(指値注文)、ユーザー同士での直接のやり取り(P2P取引)などができます。

操作に慣れてきたら、ClassicModeを使って、より細かい調整をした取引を行うこともできます。

DAO

DAOは、

1inchiの組織運営に関することを行う機能

です。

システムの運営方法に改善提案をしたり、その意思決定に関する投票をしたりして、1inchiネットワーク自体の利用価値を高めるためのコミュニティ運営に携わることができます。

Protocolの利回りに関する決定なども行われるため、1inchiでの積極的なトークン運用を行う時には、定期的にチェックしておく必要があります。

運営レベルで関わっていきたい方にとっては、特に重要な機能ですね。

Yodaka

Earn

Earn

仮想通貨を利用して収益を得るための機能

です。

高利回りを実現するための組み合わせを考えるときに、非常に重要な機能です。

DeFiマネーレゴを組む時に参考にしましょう。

Bridge

Bridge

仮想通貨を別のチェーンに転送する機能

です。

それぞれのネットワークに対応したブリッジプロトコルを利用することになります。

ネットワーク毎に利用するブリッジが異なるため、以下の記事も参考にして、ブリッジに伴うリスク管理をしましょう。

ブリッジは厳密に言うと、仮想通貨を転送する機のではなく、仮想通貨を別のネットワークで使える状態にする機能です。この部分を正しく理解しておくとリスク管理につながるので、ぜひ関連記事を読んでみてください。

Yodaka

1inchiの使い方

1inchiを実際に使ってみたい。

それでは、1inchiの始め方・使い方を解説します。

Yodaka

準備①「ウェブウォレット」

1Inchiを利用する準備として

ウェブウォレットのアカウント・運用に用いる仮想通貨

が必要です。

ウェブウォレットのアカウントの作り方は以下の記事を参考にして下さい。

Yodaka

準備②「仮想通貨」

続いて、運用に必要な分の仮想通貨を準備します。

すでに何らかの仮想通貨を持っているという方は、それを1inchiの運用に転用できる場合もあります。

基本的には、イーサリアムネットワーク自体のガス代(手数料)となるETHが必要なので、運用に必要な仮想通貨としてETHを選択するのが無難でしょう。

仮想通貨の購入や送金の方法は、以下の記事で具体的に解説しています。

Yodaka

ウェブウォレットとアプリを接続する

https://app.1inch.io/#/1/unified/swap/ETH/DAI

1inchiアプリのトップ画面の右上にある「Connect Wallet」をクリック。

  • 規約とプライバシーポリシーを確認して、チェックボックスにチェックを入れる。
  • 利用するネットワークを選択(後で変更可能)
  • 接続するウォレットを選択。

ウォレットアドレスが反映されていれば、接続完了。

スワップ

「Trade」→「Simple Mode」を選択。
「トークンの種類と量」を入力。
「Swap」を選択。

④利用が初めての場合は、接続承認を求められるので、規約を確認したら「署名」をクリック。

⑤「Confirm swap」をクリック。

⑥手続きの内容やガス代を確認して「確認」をクリック。

指し値注文

「Limit」を選択→「トークンの種類と量・価格・注文を出す期間」を入力。
「Give Permission to use 〇〇」をクリック。
※初めて利用するトークンの場合は、ウォレットに利用許可を出します。(今回はWETH)

③「確認」をクリック。

④承認手続きが終了するのを待ちます。(通常、数分間で完了します)

「Success」と表示されたら、「Review limit Order」をクリック。

「Verify order」をクリック。

「署名」を選択して、手続きを進める。

流動性提供

「Earn」「Pools」を選択。
「流動性提供したいプール」を選択。

ここで、流動性提供に必要なトークンを準備します。(今回はETH1INCHが必要)

Yodaka

「Provide liquidity」を選択。

④トークンの利用を承認して、手続きを進める。

ステーキング

ステーキングには「1INCHトークン」が必要です。

Yodaka

「DAO」「Staking」を選択。
トークンの量を入力。
「Stake」をクリック。

使うときの注意点やリスク

1inchiを使う時に気をつけることはあるの?

では、最後に1inchiを使うときの注意点リスクをまとめます。

Yodaka

流動性提供のリスク

仮想通貨の流動性提供をする時には、トークンの価格変動に応じて損失(インパーマネント・ロス)が発生する可能性があります。

ざっくり言うと、

トークンの価格が大きく変動した場合、流動性提供をしなかった場合よりも利益が少なくなる

ということです。

インパーマネント・ロスの解説はこちらから。

Yodaka

Resolverになるリスク

Resolverとして1INCHトークンをステーキングすると、一定期間トークンをロックするというリスクにさらされます。

価格の変動が激しい仮想通貨界隈で長期間にわたってトークンを動かせない状態にするということは、いざという時に資金を動かせない可能性があるということです。

あらかじめこの期間は絶対に動かさないと決めた量の資産をステーキングするようにしましょう。

仮想通貨のステーキング解説リスク対策こちらから。

Yodaka

プロトコルが緊急停止したときのマニュアルが文書化されていない

1inchiは、アプリ(プロトコル)が緊急停止したときのマニュアルが文書化されていません。

これは、技術的な知識のないユーザーが緊急時にアプリを操作できなくなる可能性があることを意味します。

システムなどに何らかのトラブルが起こって資金が引き出せなくなることのないように緊急時の対応をご自身で確認しておくか、一定期間引き出せなくなってしまっても問題のない額で運用をするなどの対策を講じておきましょう。

DeFi特有のリスクと対処法については、以下の記事も参考にしてください。

Yodaka

まとめ

最後まで読んでくださってありがとうございます。

仮想通貨を効率よく取引する手助けをするプロジェクト:1inchiについて紹介しました。

Yodaka

本記事の内容が参考になれば幸いです。

本記事のまとめ

  • 1inchiは、アグリゲータープロトコル
  • 仮想通貨を効率良く取引するためのシステム。
  • 様々なDeFiプロトコルからデータを収集し、最適なレートでの取引を行う。
  • 10種類のブロックチェーンに対応している。
  • 核チェーンへのブリッジにも対応している。
  • 仮想通貨のスワップ・ステーキング・流動性提供などができる。
  • ネイティブトークンは1INCH

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