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【ステーブルコイン解説】FRAX(フラックス )って何?【特徴・仕組み・機能・注意点】

2023年1月10日

こんにちは、yodaka(よだか)です。

  • FRAX(フラックス)って何?
  • 特徴仕組みを知りたい
  • 機能使い方を教えてほしい
  • 使うときの注意点リスクはあるの?

こんな悩みを解決する記事を用意しました。

FRAXとは、ステーブルコイン(価格を一定に保つ仕組みを持つ仮想通貨)の一種です。

Yodaka

本記事を読んで、クリプト界隈で生き延びる知恵を身につけていってください。

本記事を読むと分かること

  • FRAXとは何か?
  • FRAX特徴仕組み
  • FRAX機能
  • FRAX始め方・使い方
  • 使うときの注意点リスク

情報ソース

FRAX Finance公式ページ

FRAX FinanceのDocs

FRAX Financeのブログ

IQ wiki|FRAX Finance

Twitterアカウント|@fraxfinance

@flywheelpod(FRAXの関連情報を発信するTwitterアカウント)

FRAXとは何か?

https://frax.finance/

FRAXとは

ステーブルコインの一種(価格を一定に保つ仕組みを持つ仮想通貨)

です。

【参考記事】【初心者でも分かる!】ステーブルコインって何?【種類・仕組み・運用方法・リスク対策まで徹底解説!】

FRAX注目すべき点

仮想通貨とアルゴリズムのハイブリッド担保型ステーブルコイン

であり

担保が高度に分散化されているため、安定性が高い

ことです。

この仕組みについては、後ほど詳しく解説します。

Yodaka

従来型のステーブルコインは、

その価値を一定に保つための仕組みをシンプルなものに限定する形式が主流

でした。

しかし、担保をシンプルなものに限定すると、

充分な流動性を生み出せなかったり、何らかのトラブルの際に一気に価値を崩壊させたりする

などの問題点がありました。

しかし、FRAXは一定量の担保をUSDCなどの仮想通貨で確保した上で、

FRAX関連のエコシステムの中で生まれる利回りを担保価値として利用する

というハイブリッド型の担保維持システムを用いることで、ステーブルコインの領域に新たな提案をしたプロジェクトなのです。

当然、アルゴリズムで生み出された資金は、派生系プロジェクトから追加の利回りを生み出すことができます。

そのため、FRAXは最も注目されるステーブルコインの一つとして台頭してきたのです。

開発・運営チーム

FRAXの開発・運営にあたるのは、Frax Finance

開発チームは

ビットコインの代わりに、スケーラブルで分散化された資産を作成する

というビジョンを掲げています。

ローンチ2020年12月

公式ブログを読むと、様々なプロジェクトと関連させながらエコシステムを着実に成長させてきたことが分かります。

また、月毎のレポートも配信しているため、プロジェクトの動向を定期的に掴むのにも便利です。

Twitterでは、関連プロジェクトの紹介システムが利益を上げる仕組みなどの解説などをしています。

FRAXの特徴

FRAXにはどんな特徴があるの?

FRAXの特徴は主に6つ

  • ハイブリッド型ステーブルコイン
  • 発行には指定のステーブルコインが必要
  • イーサリアムネットワークで稼働
  • 2種類のトークンで価格調整
  • 関連プロジェクトの多くが機能している
  • アプリが多くの言語に対応

順番に見ていきましょう。

Yodaka

ハイブリッド型ステーブルコイン

FRAXの担保形態は「ハイブリッド式」です。

もう少し詳しく分類するならば、以下の3種類を担保にしていると言えます。

  • 少量のアルゴリズム型の担保
  • 指定されたステーブルコイン
  • AMO(実際に稼働しているDeFiプロトコルに預け入れられた資産とその収益)

AMO(Algorithmic Market Operations Controller)については、後ほど詳しく解説します。

Yodaka

発行には指定のステーブルコインが必要

FRAXを発行するためには指定されたステーブルコインが必要です。

FRAXの発行担保にできるステーブルコインは、以下の6種類

  • DAI
  • FEI
  • LUSD
  • sUSD
  • USDP
  • USDC

FRAXを発行して利用するには、これらのステーブルコインのいずれかを用意する必要があります。

ステーブルコインの解説はこちらから。

Yodaka

イーサリアムネットワークで稼働

FRAX

イーサリアムネットワーク上で稼働するプロトコル

です。

イーサリアムネットワークは、DeFiにおいて最大級の流動性を誇るブロックチェーンであるため、チェーン自体の信頼性は他のチェーンと比較して高いと判断できます。

2023年1月現在で、イーサリアムチェーンのTVL(ロックされている資産の総額)は、第1位

DeFi全体でロックされている資産の半分以上はイーサリアムネットワークにあります。

https://defillama.com/chains

FRAXは、現状、最も手堅いチェーン上で稼働しているプロトコルであると言えます。

Yodaka

2種類のトークンで価格調整

FRAX Financeが発行するトークンはもう一つあります。

それが「FXS(FRAX Shares)」というトークンです。

このトークンは、FRAXの価格を一定に保つ仕組みを作り出しています。

FXSの仕組みについては、後ほど詳しく解説します。

Yodaka

関連プロジェクトの多くが機能している

FRAX Financeは、関連プロジェクトの多くがきちんと機能しています。

例えば、FRAX発行の担保として使えるステーブルコインDAIは、最も強力なDeFiプロジェクトの一つであるMaker DAOに関連したトークンです。

他にもflywheelpodでは、FRAXに関する有益な情報が発信されています。

派生系プロジェクトも含めて、期待値が高いのですね。

Yodaka

アプリが多くの言語に対応

FRAX Financeのアプリは様々な言語に対応しています。

多くのDeFiアプリは、基本的には英語で表記されています。

FRAXはユーザーの母国語で操作できるため、

他のDeFiアプリと比較して使いやすい

という点で優位性を発揮しています。

このような配慮は、新規ユーザーを獲得するポイントですね。

Yodaka

FRAXが稼働する仕組み

FRAXどんな仕組みで稼働しているの?

それでは、FRAX稼働する仕組みを詳しく解説します。

Yodaka

2種類のトークン(FRAXとFXS)

FRAXの価格維持の仕組みは、簡単にまとめると

FRAXと他のトークンのアービトラージ

を土台にしています。

市場でFRAXの価格が変動すると、プロトコルはFRAXを発行する際の補償金率を上げたり下げたりして、市場にアービトラージの機会を提供します。

具体的には、1時間ごとに担保比率を0.25%ずつ変化させ、時間経過とともにアービトラージャーのインセンティブをコントロールしています。

参考

仮想通貨のアービトラージの解説はこちらから。

Yodaka

FRAX

FRAX

1FRAX=1USD(米ドル)になるように設計されているステーブルコイン

です。

FRAXを発行(mint)するためには、DAI/FEI/LUSD/sUND/USDP/USDCなどのステーブルコインが必要です。

際立った特徴として、以下の点が挙げられます。

  • 担保の一部をアルゴリズムで補完する仕組みを実装している
  • アルゴリズムで補完される比率がシステムによって調整される

そのため、流動的に変化するアルゴリズムに支えられた担保にあたる部分で、追加の流動性を市場にもたらすことができるのです。

FRAX

担保を高度に分散化させたステーブルコイン

とも言えますね。

Yodaka

トークンの価格

ChainlinkUniswapを参照して調整

されます。

FRAXのプロトコルに預け入れられた資産は、別のDeFiプロトコルでの運用に使われます。

この点は、後程AMO(Algorithmic Market Operations Controller)で詳しく解説します。

Yodaka

参考

FXS(FRAX Shares)

FXS(FRAX Shares)トークンは、

FRAX Financeが発行するガバナンストークン・ユーティリティトークン

です。

ガバナンストークンとしてのFXSFRAX Financeの機能に影響を与えられるパラメータ

  • 担保プールの追加/調整
  • 手数料の調整
  • 担保比率の調整/更新

などです。

ユーティリティトークンとしてのFXSの機能

  • 新たなFRAXの発行
  • FRAXの価格調整
  • 法定通貨(米ドルなど)のインフレヘッジ(回避)

などが挙げられます。

参考

FRAXのDocs|FXSの解説

FRAXのDocs|veFXS(ガバナンストークンとしてFXSの解説)

FRAX AMO(Algorithmic Market Operations Controller)

https://docs.frax.finance/v/ja/amo/overview

AMOとは、FRAXの担保に関する追加の仕組みです。

簡単にまとめると

  • 担保の保証金率を下げてFRAXを発行する(この時、FRAXの価格はそのまま)
  • FRAX Financeが提供する別のDeFiプロジェクトで運用する
  • そこでの収益をFRAXの担保として計上する

この方法を取ることで、FRAX本来の価値保証メカニズムを失うことなく、より高効率な利回り獲得が可能になるのです。

担保の価値が一定量を下回ると、AMOの稼働が一時停止し、FRAXの償還が実行されます。

それにより、保証金率が元に戻ると、AMOは稼働を再開します。

従来型の運用方法では、プロトコルに預け入れられていた資産を最大限活用して利回りを得ることができていなかったため、AMOは資産の効率的な活用方法の一つとして注目を集めています。

また、AMOは利用するDeFiプロトコルごとに戦略が異なるため、リスク管理のためにはそれらの詳細を知っておく必要があります。

以下のリンクは、AMOの詳細です。リスク管理のために活用してください。

Yodaka

参考

FRAXのDocs|AMOの解説

FRAXのDocs|UniswapV3でのAMO解説

FRAXのDocs|CurveでのAMO解説

FRAXの機能

FRAXにはどんな機能があるの?

それでは、FRAX主な機能8つ紹介します。

  • DashBoard(運用状況等の確認)
  • Mint(FRAXの発行)
  • Redeem(FRAXの売却)
  • Fraxswap(スワップ)
  • Fraxlend(レンディング)
  • frxETH(fexETHに関する操作)
  • veFXS(FXSのステーキング)
  • 他のトークンのステーキング
Yodaka

DashBoard(運用状況等の確認)

Dashboard

資産の運用状況やプロトコルの稼働状況を確認

することができます。

FRAX/FXS価格情報FRAX担保の内訳、その他のトークンの情報などを確認することができます。

また、各AMOの情報も知ることができます。

Mint(FRAXの発行)

Mint

FRAXの発行を行う機能

です。

指定されたステーブルコイン(DAI/FEI/LUSD/sUND/USDP/USDC)を担保にして、FRAXを発行します。

現在(2023年1月)は、旧来のアプリから操作を実行します。

FRAXの核となる機能ですね。

Yodaka

Redeem(FRAXの売却)

Redeem

FRAXを売却する機能

です。

所有するFRAXを指定された仮想通貨に変換します。

FRAX別のDeFiプロトコルで活用する通貨に変えたりアービトラージで利益を得たりする時に活用する機能ですね。

Yodaka

Fraxswap(スワップ)

Fraxswap

仮想通貨を交換する機能

です。

別のDeFiプロトコルと比較して、お得に交換できるようなら積極的に活用していきましょう。

仮想通貨のスワップについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

Yodaka

Fraxlend(レンディング)

Fraxlend

仮想通貨のレンディング機能

です。

所有する仮想通貨を貸し出したり、借り入れたりすることができます。

レンディングはDeFiのマネーレゴを組む時に、非常に重要な要素です。

高利回りのポートフォリオを組む時のパーツとして、役立てることができます。

仮想通貨のレンディングについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

Yodaka

frxETH(frxETHに関する操作)

frxETH

Frax Financeが発行するfrxETHに関する操作を行う機能

です。

ETHを担保にして新たなトークンを発行し、より利回りの高い運用方法に派生させることができます。

利回りが高まるにつれてリスクも高まるので、リスクを充分に把握した上で利用しましょう。

Yodaka

あわせて読みたい

veFXS(FXSのステーキング)

veFXS

FXSのステーキング機能

です。

FXSをロックすることでveFXSを発行し、ガバナンスの投票権への活用などに繋げることができます。

ユーザーがFRAX Financeのガバナンスの投票に関わる場合は、特に重要な機能です。

他のトークンのステーキング

ステーキング

仮想通貨のステーキング機能

です。

所有する仮想通貨を預け入れることで、利回りを得ることができます。

この機能は、他のブロックチェーンと関連づけて運用することが前提です。

そのため、リスク管理のためには他のDeFiプロトコルの知識も必要になってきます。

関連するチェーンは以下の通り。

これらの詳細を知りたい方は、以下の記事なども参考にしてみてください。

Yodaka

FRAXの始め方

FRAXを実際に使ってみたい。

それでは、FRAX始め方を解説します。

大まかに4つのステップで利用できるようになります。

①ウォレットの作成
②仮想通貨の購入・転送
③アプリとの接続
④必要な仮想通貨の入手orスワップ

Yodaka

①仮想通貨のウェブウォレットを作成する

まずは、仮想通貨を扱うウォレットアカウントを作成しましょう。

Fraxのアプリは4種類のウォレットに対応しています。

ウェブウォレットのアカウント作成については、以下の記事を参考にして下さい。

Yodaka

②仮想通貨を購入・転送する

続いて、運用に必要な分の仮想通貨を準備します。

すでに何らかの仮想通貨を持っているという方は、それをの運用に転用できる場合もあります。

基本的には、イーサリアムネットワーク自体のガス代(手数料)となるETHが必要なので、運用に必要な仮想通貨としてETHを選択するのが無難でしょう。

仮想通貨の購入送金の方法は、以下の記事で具体的に解説しています。

Yodaka

③ウェブウォレットとアプリを接続する

https://app.frax.finance/

FRAXアプリのトップ画面で「Connect Wallet」をクリック。

「利用するウォレット」をクリック。

ウォレットアドレスが反映されていれば、接続完了です。

④必要なトークンを入手する

FRAXで利用可能なトークンを入手しましょう。

基本的には、スワップで入手すると手間が少なく簡単です。

Fraxswapを使うのが手っ取り早いです。

しかし、手数料を少しでも抑えたい方は、他のDeFiプロトコルの利用も検討してみると良いでしょう。

私が利用しているスワップ系のプロトコルの記事へのリンクを貼っておきます。

利用を検討する際の参考にして下さい。

Yodaka

使うときの注意点やリスク

FRAXを使う時に気をつけることはあるの?

では、最後にFRAXを使うときの注意点リスクをまとめます。

Yodaka

イーサリアムのリスクを継承する

FRAXはイーサリアムネットワークで稼働するプロトコルです。

そのため、その価値をイーサリアムネットワークの状況に依存します。

イーサリアムの開発状況やネットワークの拡大などを定期的に確認することがリスク管理につながります。

価格オラクルのリスク

ブロックチェーン自体は、あくまで記録媒体であるため、外部からデータを取り入れる必要があります。

この外部データを提供する役割を果たすものは「オラクル」と呼ばれます。

FRAX FinanceがFRAXの価格を調整する時に参考にしているのは、ChainLinkのデータから得られるUSD(米ドル)の価格です。

FRAX Financeのオラクルは「ChainLink」ということですね。

Yodaka

つまり、ChainLinkのデータに不具合が生じた場合は、RAIの価格に歪みが生じる可能性があるのです。

また、UniswapV3の流動性提供プールにおける価格も参考にしています。

ChainLinkUniswapの両方からデータを取り入れているため、この2つのシステムの動向にも注意を払う必要があります。

AMOのリスク

FRAXの担保となっているAMOは高度に分散化していますが、それらのDeFiプロトコルのリスクも知っておく必要があります。

担保の土台となっているDeFiプロトコル(CurveやUniswapなど)が、偏ったバランスになっている場合は、それらのプロジェクトが稼働する仕組みやリスクについても理解しておくことで、より高度なリスク管理を行うことにつながります。

DeFi特有のリスクと対処法については、以下の記事も参考にしてください。

Yodaka

まとめ

最後まで読んでくださってありがとうございます。

ハイブリッド担保型のステーブルコインであるFRAXについて解説しました。

Yodaka

本記事の内容が参考になれば幸いです。

本記事のまとめ

  • FRAXは、ハイブリッド担保型のステーブルコイン
  • 1FRAX=1USD(米ドル)になるように設計されている。
  • 開発・運営は、FRAX Finance
  • イーサリアムネットワーク上で稼働する。
  • 担保一部のステーブルコインAMO(Algorithmic Market Operations Controller)
  • AMOとは、他のDeFiプロトコル(UniswapやCurveなど)での利回りを獲得するシステムのこと。
  • FRAX価格を維持するために、FXSトークンを流通させている。
  • FXSは、ガバナンストークンユーティリティトークン
  • FRAX Financeは、複数のDeFiプロジェクトと関連を持たせながらエコシステムを形成している。

情報ソース

FRAX Finance公式ページ

FRAX FinanceのDocs

FRAX Financeのブログ

IQ wiki|FRAX Finance

Twitterアカウント|@fraxfinance

@flywheelpod(FRAXの関連情報を発信するTwitterアカウント)

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