こんにちは、yodaka(よだか)です。
- Synapse(シナプス)って何?
- 特徴や仕組みを知りたい
- 機能や使い方を教えてほしい
- 使うときの注意点やリスクはあるの?
こんな悩みを解決する記事を用意しました。
Synapseとは、クロスチェーン運用を可能にする相互運用性プロトコルです。
主な用途は
仮想通貨のブリッジ
です。
本記事を読んで、クリプト界隈で生き延びる知恵を身につけていってください。
本記事を読むと分かること
- Synapseとは何か?
- Synapseの特徴や仕組み
- Synapseの機能
- Synapseの始め方・使い方
- 使うときの注意点やリスク
情報ソース
Synapseとは何か?
Synapseとは
クロスチェーン運用を可能にする相互運用性プロトコル
です。
Synapseのアプリを使うと
- 仮想通貨のブリッジ
- 仮想通貨のスワップ
- 仮想通貨の流動性提供
- 仮想通貨のステーキング
などを行うことができます。
この中でも主要な機能が「①仮想通貨のブリッジ」です。
②〜④の機能は①をサポートするために稼働しています。
もう少し正確に表現するのであれば
Synapse Bridgeアプリを使用してEVM互換および非EVM互換のブロックチェーン間でアセットを交換することで、ブロックチェーン間の相互運用性をサポートしている
ということになります。
なんだかややこしい,,,
本記事ではSynapseの全体像が分かるように一つずつ説明していくので安心してください。
Synapseというプロジェクトのビジョンは以下の通り。
- セキュリティ
→optimistic verification systemによって安全性を保証する
【optimistic verification systemの詳細はこちらから】 - ユーザー体験
→Synapseプロトコル上に拡張可能な開発ツールを作成することで、開発者のインセンティブも発生させる - 構成可能性
→アプリケーション開発のレイヤーとなることで、業界をリードする存在になる
Optimistic verificationはデータの信頼性を検証する方法の一種です。EthereumのRollupとして別の記事でも解説しているので参考にしてみてください。
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開発・運営
アプリのローンチは2021年8月21日。
公式ブログでは、主要プロジェクトとの提携発表や新機能の実装などをまとめて発信しています。
Twitterでは、関連プロジェクトとの提携状況を発信したり、スペース機能を使用した音声配信などを行ったりしています。
1/ Excited to Announce the launch of a new SYN/ETH pool on @AuraFinance with help from @redactedcartel that will improve capital efficiency around the SYN/ETH pair. pic.twitter.com/wC9sXWFAxs
— Synapse Protocol (@SynapseProtocol) March 6, 2023
Synapseの特徴
Synapseにはどんな特徴があるの?
Synapseの特徴は主に6つ。
- メインはブリッジ機能
- 15以上のチェーンに対応
- 独自のブリッジシステム
- Optimistic Rollupを採用
- Ethereumが土台
- 他のチェーンへの拡張性
一つずつ見ていきましょう。
メインはブリッジ機能
Synapseの主軸となるのは
仮想通貨のブリッジ機能
です。
仮想通貨ブリッジとは
仮想通貨を別のチェーンでも使えるようにする(≒転送)
のことです。
例えば、Ethereumチェーン上のUSDCをavalancheチェーン上に転送するなどのことを指します。
ブリッジ=転送という表現は必ずしも正確なものではありません。詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
15以上のチェーンに対応
Synapseのブリッジ機能は15以上のチェーンに対応しています。
2023年3月現在で対応しているチェーンは19種類。
【対応チェーン一覧】
- Ethereum
- Arbitrum
- Avalanche
- BNB Chain
- Optimism
- Polygon
- Aurora
- Boba Network
- Canto
- Cronos
- DFK Chain
- DogeChain
- Fantom
- Harmony
- Klaytn
- Metis
- Moonbeam
- Moonriver
- Terra
Synapseはブリッジプロトコルの中でも豊富な種類のチェーンに対応していると言えます。
独自のブリッジシステム
Synapseのブリッジは、
Synapseプロトコルで稼働する共通のトークンを仲介してトークンを別のネットワークに転送する
という仕組みでブリッジを行います。
基本的には”クロスチェーンAMM”というシステムをベースに稼働します。
これは、”正規トークンベースのブリッジ”と”流動性ベースのブリッジ(クロスチェーンステーブルスワッププール間のネイティブトークン)”に対応しています。
簡単に説明すると
- 仮想通貨を仲介トークンにスワップする
- 別のネットワークに転送する
- 仲介トークンを転送先で使えるトークンにスワップする
という流れでブリッジをします。
そのため、ネイティブのブリッジプロトコルと比較して比較的高速でブリッジを行うことができる場合があります。
記事の中盤で、この仕組みを具体的に解説します。
Optimistic Rollupを採用
optimistic verification systemは
Synapseプロトコルに採用されているセキュリティの検証方法
です。
optimistic rollupsに基づいて稼働します。
「Fraud Proof」という方法を採用し、巻き取って提出したデータの真偽をユーザーが指摘することができる仕組みになっています。
この検証プロセスをものすごく平たく説明すると
- 「L2で処理されたデータに不正がある」と思った人は、そのデータを検証してほしいという申請を一定額の掛け金とともに提出する
- 最長1週間程度の検証作業を行う
- 検証作業の結果、そのデータに不正が見つかれば、トランザクションが巻き戻される
- データに不正が見つからなければ、賭け金は没収され、チェーンの記録はそのまま進行する
というような流れになります。
zk-Rollupと比べて、技術的な難易度が低く、ガス代(手数料)も安いのですが、L2からL1への引き出しに時間がかかるというデメリットもあります。
2021年に入って、ArbitrumやOpitimismなどがイーサリアムネットワーク上にローンチしており、Curve FinanceやUniswapなどのDeFiプロトコルでも使えるようになっています。
トランザクションの検証プロセスにおいて、不正を働く攻撃者のインセンティブが不正から得られるメリットを上回ることがないようにする仕組みになっています。
【参考①:SynapseのDocs|Optimistic Verification】
【参考②:Optimistic Rollup イーサリアムのスケーリングの現在と未来】
Ethereumが土台
Synapseは
イーサリアムネットワークを土台にして稼働するプロトコル
です。
【Ethereumベースで稼働することのメリット】
- EVMへの互換性
→Ethererum上の既存のDappsも利用可能 - セキュリティ
→Ethereumベースのセキュリティを継承 - ユーザー体験
→迅速な演算処理と拡張性がある - シンプルさ
→新機能をゼロから構築しなくて済む
イーサリアムネットワークは、DeFiにおいて最大級の流動性を誇るブロックチェーンであるため、チェーン自体の信頼性は他のチェーンと比較して高いと判断できます。
2023年3月現在で、イーサリアムチェーンのTVL(ロックされている資産の総額)は、第1位。
DeFi全体でロックされている資産の半分以上はイーサリアムネットワークにあります。
Synapseは、現状、最も手堅いチェーン上で稼働しているプロトコルであると言えます。
他のチェーンへの拡張性
Synapseは開発者の視点からも他のチェーンへの拡張性を備えています。
- Bridge SDK
→Synapseベースのシステム開発キット。開発者がクロスチェーントークンと流動性転送をアプリケーションに取り入れるために利用できる。 - Synapse xAssets
→複数のブロックチェーンで送信、受信、保存、および使用できるマルチチェーン対応のアセット。現在単一のソースチェーンにデプロイ(実装)されているアセット等をxAssetsに変換できる。既存アセットをSynapseがサポートするチェーンに対応させることで、Synapseエコシステムへの参加を容易にする。
【Synapse xAssetsの詳細はこちらから】
開発者のインセンティブを発生させることで、Synapseベースのアプリ構築の環境も整えていくことができます。
Synapseが稼働する仕組み
Synapseはどんな仕組みで稼働しているの?
それでは、Synapseが稼働する仕組みを詳しく解説します。
クロスチェーンAMM
クロスチェーンAMMはSynapseブリッジの核となるシステムです。
Synapseネットワークに接続されている別のネットワークでブリッジされたアセットを受け取る時に稼働します。
SynapseAMMプールがステーブルスワップアルゴリズムに基づいてトランザクション価格を設定します。
この時、スワップとブリッジの過程で資産のリバランスも行います。
クロスチェーンAMMの流動性プールは大まかに分けて2種類あります。
- nUSD(nexusUSD)を用いたステーブルコインをブリッジするためのプール
- nETH(nexusETH)を用いたETHをブリッジするためのプール
用途に応じた2種類のプールが存在するというイメージですね。
nUSD
nUSDとはnexus(ネクサス)USDの略称です。
クロスチェーンステーブルコインとして
ブリッジの仲介トークン
としての役割を果たします。
nUSDはDAI ,USDC ,USDTとともに構成されるイーサリアムネットワークの”ネクサスステーブルコイン流動性プール”に配置されています。
このプールで行われるスワップの手数料が流動性提供者とプロトコルの利益になります。(流動性提供者はブリッジ手数料とSYNトークンの発行で報酬を得る)
nUSDを介したブリッジの流れは以下の通り。
- ユーザーがSynapse対応のチェーン間でステーブルコインをブリッジを実行
- 資金がnUSDに変換される
- 目的のチェーンにブリッジされる
- 転送されたnUSDが転送先のチェーンのnUSD プールを使用してそのチェーンのネイティブステーブルコインにスワップされる
後ほど、具体例を挙げてさらに詳しく解説します。
nETH
nETHとは”nexusETH”の略称です。
これは、ETHにペグされたクロスチェーンアセットです。
ETH のみで構成されるEthereumネットワーク上のnexusETH流動性プールによって価値を保証されます。
ArbitrumやBoba、OpitimismなどのL2ネットワーク間でETHを素早くブリッジするために使用されます。
こちらはETHを専門にブリッジするために使われるトークンというイメージですね。
プロトコルの料金体系
ステーブルスワッププールは3つ以上の資産を預け入れて価格バランスを維持しています。
価格調整メカニズム
A 、B、Cはトークンの価格。kは流動性プールの資産増額。
F(A, B, C) = kの場合、 Aのx分をCのy分に交換したい時、プールのA残高は A + x、Cの残高はC - yなので、F(A + x, B, C - y) = k を解くことによってkが算出される仕組みです。
※Fには独自の関数が設定されています。
具体的な手数料算出の流れを見ていきます。
【具体例】
上記のケースでスワップ手数料が0.04%の場合は、yの99.96%が”スワップの実行者”に送金されます。
0.04%の手数料は"プロトコルの管理費用"と"流動性提供者"に分配されます。
管理手数料が60%の場合は
- プロトコルに「0.04% * 0.6 * y」
- 流動性提供者に「0.04% * 0.4 * y」
が支払われることになります。
【参考】SynapseのDocs|プロトコルの料金体系
入出金
各プールの流動性提供者(LP)は入金と引き換えにLPトークンを受け取ります。
スワップが実行されると手数料が発生します。
この時、流動性提供者LPはプールの資産に応じた値で報酬を獲得します。
この利益は各LPトークンの「仮想価格」によって定量化されます。
※「仮想価格」はベースライン値1から手数料が増えるにつれて増加します。
預金の仕組み
既存のステーブルスワッププールに資産を預け入れる場合、自動的に仮想スワップが行われます。
仮想スワップとは
”供給された資産の割合”を”プールの理想的な割合”に等しくする
ために行われる機能です。
つまり、
預け入れた資産の一部をプール内の他のトークンに自動的にスワップしてくれる
ということです。
仮想スワップの手数料は通常のスワップ手数料の50%です。(入金時のプール内の資産の残高によって変動することもある)
スワップされたトークンセットはプールに入金された時点でプールのバランスを保つように調整されます。
完全にバランスの取れた割合で預け入れをすれば、仮想スワップは実行されません。
仮想スワップを行うことでユーザーの持ってる単一のトークンを流動性提供に必要なトークンを自動的にリバランスしてくれるということですね。
引き出しの仕組み
LPプールからの資産の引き出しは預け入れと逆の流れで行われます。
プール内に複数種のアセットがある場合、”それらを組み合わせて引き出す”か”特定のアセットに限定して引き出す”かを選択できます。
”特定のアセットに限定して引き出す”場合は仮想スワップが実行されます(手数料も取られる)
【参考】SynapseのDocs|預入と引き出し
nUSDプールにおけるブリッジの流れ
ここからは、ブリッジの具体的な流れとそれぞれの料金発生の仕組みを具体的に解説します。
【おさらい】
- Synapse nUSDプールには2種類ある。
- ①nexusプール
→EthereumネットワークのSynapse nUSDプール
→nUSD/USDC/USDT/DAIのステーブルスワッププール - ②Ethereum以外のSynapse nUSDプール
→nUSDとそのチェーンのステーブルアセットのプール
→”nUSD” と”そのチェーンのベースステーブルアセット(Avalanche の USDC.e、USDT.e、DAI.e など) ”で構成される
→例えば、nUSD/USDC.e/USDT.e/DAI.eのプールなど - ①②共にnUSDトークンがLPトークンとして機能して他のチェーンにブリッジする
3つの具体例を見ていきましょう。
【具体例1:Avalanche USDC.eをBNB チェーンのBUSDにブリッジする場合】
- Avalanche USDC.eがAvalanche nUSDにスワップされる
- Avalanche nUSDがAvalancheチェーンでバーンされる
- BNBチェーンでBNBチェーンnUSDとしてミントされる
- BNBチェーンnUSDがBNB チェーンのBUSDにスワップされる
- BNBチェーンのBUSDが引き出される
ブリッジ(②③)の前後でnUSDを介したスワップ(①④)を実行していることが分かります。
【具体例2:ETH USDTをAvalanche USDC.eへブリッジする場合】
- ユーザーがETH USDTをnexusプールに預け入れる
- ETH USDTがETH nUSDスワップされる
- Ethereumネットワーク上でETH nUSDがバーンされる
- Avalancheネットワーク上でAvalanche nUSDがミントされる
- Avalanche nUSDがAvalanche USDC.eにスワップされる
- AvalancheチェーンのUSDC.eが引き出される
この場合も、ブリッジ(③④)の前後でnUSDを介したスワップ(②⑤)が行われています。
【具体例3:Avalanche USDC.eをETH USDCへブリッジする場合】
- Avalanche USDC.eがAvalanche nUSDにスワップされる
- Avalanche nUSDがETH nUSDにブリッジされる
※ブリッジの手順はこれまでと同様なので省略(バーン&ミント) - ETH USDCがnexusプールから引き出される
スワップとブリッジの料金
プロトコルを利用する際、料金が発生するタイミングには2種類(ブリッジとスワップ)あります。
- ベースプールでの”スワップ手数料”
→EthereumチェーンのnUSDプール
→Ethereum以外のチェーンのUSD-LP - nUSDの”ブリッジ料金”
※Synapseでブリッジを実行する際にはnUSDを仲介する仕組みになっているため、基本的には”①スワップ→②ブリッジ→③スワップ”となり、合計3回の料金発生タイミングが存在する。
ここでも3つの具体例を見ていきましょう。
【具体例1:イーサリアムチェーンからイーサリアム以外のチェーンへの USDTのブリッジ (またはその逆)】
- ERC-20 USDTがnexusプールへ供給
→ETH USDTがnUSDへスワップされる
→0.5 * a%の手数料が発生 - nUSDがEthereumからブリッジ
→b%の手数料が発生 - nUSDがそのチェーンでUSDTにスワップされる
→a%の手数料が発生 - 合計 = (1.5a + b)% の手数料が請求される
この場合は合計で
(1.5a + b)% の手数料
発生します。
【具体例2:非イーサリアムチェーンから非イーサリアムチェーンへのUSDTのブリッジ】
- ローカルUSDTがnUSDにスワップされる
→a%の手数料が発生 - nUSDが転送先のチェーンにブリッジされる
→b%の手数料が発生 - nUSDがUSDTにスワップされる
→a%の手数料が発生 - 合計 = (2a + b)% の手数料が請求される
この場合は合計で
(2a + b)% の手数料
発生します。
【具体例3:同じチェーン上でUSDTをUSDCにスワップする】
- USDTをUSDCにスワップ
→a%の手数料が発生 - 合計: a%の手数料が請求される
※ここではブリッジをしていないので、スワップ手数料のみが請求される
この場合は合計で
a % の手数料
発生します。
以上の例から分かるように、
最もコストがかかるのは"具体例2:非イーサリアムチェーン間でのブリッジ"
です。
ただし、これらはあくまで平均的な価格であることに注意してください。(プールがすでにバランスが取れている状況下での試算であるため)
プールにおける供給量が不足している場合は、手数料が平均よりも高くなる場合があります。
【参考】SynapseのDocs|スワップとブリッジの料金
ネイティブトークンSYN
SYNはSynapseが発行するネイティブトークンです。
主な役割は”ガバナンストークン” です。
流動性プロバイダーのインセンティブとしても使用されます(Synapseネットワークのトランザクション料金に使用されるネイティブトークン)
最大供給量は”2億5千万”です。(将来、コミュニティの投票によって変更される可能性もある)
【参考】SynapseのDocs|SYNトークン
Synapseの機能
Synapseにはどんな機能があるの?
Synapseの主な機能は主に4つ。
- ブリッジ(Bridge)
- スワップ(Swap)
- 流動性提供(Pools)
- ステーキング(Stake)
順番に見ていきましょう。
ブリッジ(Bridge)
「Bridge」はSynapseの中心となる機能です。
仮想通貨のブリッジを行うことができます。
この機能を使うことでトークンを別のチェーンに転送することができます。
現在(2023年3月)、19種類のチェーンに対応しています。
スワップ(Swap)
「Swap」は仮想通貨の交換を行うことができます。
Synapseプロトコルでステーキングに利用するnETH(nexusETH)やnUSD(nexusUSD)もこのスワップ機能で入手することができます。
流動性提供(Pools)
「Pools」では仮想通貨の流動性提供を行うことができます。
指定されたトークンのペアを流動性プールに預け入れることで、プールの利用状況に応じた手数料収入を得ることができます。
様々なPoolを選択して、流動性提供を行うことができます。
ステーキング(Stake)
「Stake」は仮想通貨のステーキング機能です。
nexusトークン(nETH/nUSD)を利用して、ステーキングを行います。
預け入れた資産に応じて、利回り報酬を得ることができます。
現在(2023年3月)はArbitrumネットワークに対応したPoolsが対象になっています。
Synapseの使い方
Synapseを実際に使ってみたい。
それでは、Synapseを使ったブリッジの手順を解説します。
本記事では、MetaMaskなどの仮想通貨ウォレットを作成済みという前提で説明していきます。
仮想通貨のウォレットについて学びたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
参考
Bridge(ブリッジ)
①”転送元のネットワーク”と”転送するトークンの種類と量”を入力。
②”転送先のネットワーク”と”転送するトークンの種類と量”を入力。
※トークンの量は、どちらかを先に入力しているともう片方が自動的に算出される
③実行する内容(ネットワーク・トークンの種類と量・スリッページ等)を確認して「Bridge your funds」をクリック。
使うときの注意点やリスク
Synapseを使う時に気をつけることはあるの?
では、最後にSynapseを使うときの注意点やリスクをまとめます。
ブリッジのリスクについては以下の記事でまとめているので参考にしてみて下さい。
イーサリアムネットワークのリスクを継承する
Synapseは、イーサリアムネットワークを土台として稼働するプロトコルです。
そのため、その価値やセキュリティをイーサリアムネットワークの状況に依存します。
イーサリアムの開発状況やネットワークの拡大などを定期的に確認することがリスク管理につながります。
The Merge is coming: UPGRADE YOUR CLIENTS!
• The Bellatrix upgrade is scheduled for epoch 144896 on the Beacon Chain – 11:34:47am UTC on Sept 6, 2022
• The TTD value triggering The Merge is 58750000000000000000000, expected between 10-20 Sep 2022MORE: https://t.co/CdW89oSoE6
— Ethereum (@ethereum) August 29, 2022
流動性提供のリスク
流動性提供を行う際に、覚えておかなければならないことが「インパーマネント・ロス」という概念です。
これは、
流動性提供に用いた仮想通貨が極端な値動きをすることによって引き起こされる可能性のある損失
のことです。
ものすごく簡単に言うと
流動性提供をしないで仮想通貨をそのまま保持していた方が(結果的に)利益率が高かった
という状況になることです。
インパーマネント・ロスが発生する仕組みや具体的な対策については、以下に記事にまとめているので参考にしてみてください。
監査レポートが未整理
Synapseの監査レポートは現段階(2023年3月)では、特定の部分が完了している状態です。
Bridgeのスマートコントラクトやバリデータコードについては監査中ですので、何らかのバグが発見される可能性も残っています。
技術面に明るい方でない限りは、リスク管理の面からもプロトコルの利用には慎重になる必要があります。
【参考】SynapseのDocs|監査
DeFi特有のリスクについては、以下の記事も参考にしてみて下さい。
あわせて読みたい
まとめ
最後まで読んでくださってありがとうございます。
仮想通貨のブリッジプロトコルであるSynapseについて解説しました。
本記事の内容が参考になれば幸いです。
本記事のまとめ
- Synapseとはクロスチェーン運用を可能にする相互運用性プロトコル
- 主な機能は仮想通貨のブリッジ
- 19種類のネットワークに対応している
- Synapseのアプリでは仮想通貨のブリッジ・スワップ・流動性提供・ステーキングなどができる
- ”AMM(流動性プール)+Bridge(転送)”という仕組みでブリッジを行う
→nexusトークン(nETH/nUSD)を仲介して、スワップと転送を組み合わせたブリッジシステムを実装している - nexusトークン(nETH/nUSD)を利用した流動性プールがベースになっている
- nexusトークン(nETH/nUSD)のプールに流動性提供を行うこともできる
- Optimistic Rollupでセキュリティを保っている
情報ソース