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【超重要DeFiプロジェクト解説!】Uniswap(ユニスワップ)って何?【特徴・仕組み・機能・使い方・リスク管理】

2022年10月16日

こんにちは、yodaka(よだか)です。

  • Uniswapって何?
  • 特徴仕組みを知りたい
  • 機能使い方を教えてほしい
  • 使うときの注意点リスクはあるの?

こんな悩みを解決する記事を用意しました。

Uniswapとは、イーサリアムネットワーク上で仮想通貨を交換するために設計されたシステムの一つです。

Yodaka

Defiプロジェクトにおいて超重要な立ち位置を占めるUniswapについて理解を深めることで、DeFiそのものへの理解度もグッと深まります。

本記事を読んで、クリプト界隈で生き延びる知恵を身につけていってください。

本記事を読むと分かること

  • Uniswapとは何か?
  • Uniswap特徴仕組み
  • Uniswapエコシステム
  • Uniswap機能
  • Uniswap始め方・使い方
  • 使うときの注意点リスク

Uniswapとは何か?

https://uniswap.org/

Uniswapとは

イーサリアムネットワーク上の仮想通貨交換システム

です。

Uniswapでは、どんなことができるの?

Uniswapでできることは主に3つあります。

Yodaka
  • 仮想通貨の交換(スワップ)
  • 仮想通貨の流動性提供
  • ガバナンスへの参加

本記事では、これら3つについて詳しく解説します。

開発・運営チーム

Uniswapの開発・運営を行なっているのはUniswap Labs

公式ブログの1記事目では、ローンチは2018年11月2日とされています。

多様なアップデートとシステム改善を重ねて、現在はV3として実装されています。

公式ブログやTwitterでは、開発状況や資金調達についての情報発信もしています。

Uniswapの特徴

Uniswapにはどんな特徴があるの?

それでは、Uniswapの特徴は主に4つ

  • 元祖AMM
  • 最大級のTVL
  • 集中流動性&範囲注文
  • 他のプロジェクトの基盤である

順番に解説していきます。

Yodaka

元祖AMM

UniswapAMMです。

AMMとはAutomated Market Makerの略で

「自動マーケットメイカー」

という意味です。

あらかじめ決められたルールのもとで取引を行うようにシステムが組んである

ため、自動的に流動性が発生します。

従来の取引システムである「オーダーブック形式(板取引)」とは異なり、

(理論上は)マイナーなトークンでも流動性を発生させられる

という強みがあります。

Uniswapは、

(法定通貨と比較して)流動性の小さな仮想通貨市場に流動性を発生させる強力な仕組みを提案した

という点で、DeFiの発展に大きく貢献したプロジェクトの一つなのです。

最大級のTVL

https://defillama.com/

DeFiプロトコルのランキングサイトDeFiLlamaでは、39億ドル以上のTVLを誇ります。

重要なのは、Uniswapが

トップクラスのTVLを長期間維持しつつDeFiプロトコルとして生き残っている

ということです。

https://defillama.com/protocol/uniswap-v3

入れ替わりの激しいDeFi界隈で実績を保っているという点で、Uniswapは一定量の信頼があるプロジェクトであると考えられます。

https://www.defisafety.com/app/pqrs/415

DeFiプロトコルの安全性を評価するDEFISAFETYというサイトでも96%という高いスコアで評価されています。

このスコアもDeFiプロトコルの中ではトップクラスです。

Yodaka

集中流動性

集中流動性はUniswapV3の画期的な機能の一つです。

この機能は、少ない資産でも効率よく流動性提供をするために役立ちます。

通常、流動性提供をしようとするとトークンの需要供給のバランスが崩れて、適切価格帯での取引ができなくなる状態が発生する可能性があります。

しかし、UniswapV3では、プールを作成する時に取引できる価格帯を設定することで、プール内の取引の価格を安定させる仕組みを実現しました。

この仕組みによって、プール作成者の予期せぬ価格でトークンの取引が行われることが減ります。

この仕組みは、他のプロトコルにも引き継がれていきます。

Yodaka

範囲注文

Uniswapの範囲注文という仕組みは指し値注文とは異なります。

Uniswapを利用する前に、範囲注文の大まかな特徴を理解しておきましょう。

スポット価格が指定された範囲を超えた場合、注文が約定されない

プールを作成するときに、この範囲内での取引を可能にするという数値を設定することができます。

そして、その範囲を超えた注文については、約定されることはありません。

従って、市場価格に準じた取引が行われる機会が増加し、流動性提供者の獲得する手数料は増加する可能性があります。

その反面、「指定した範囲外での取引は約定されないため、取引が発生する機会を狭める」という見方もできます。

その場合は、本来獲得できたはずの手数料収入を獲得し損ねるというリスクもあります。

どの程度の範囲で取引を可能にするかを決めることで、手数料収入の多さが変わります。この点がUniswapV3を使う際の醍醐味とも言えるでしょう。

Yodaka

利食いができる

トークンの価格負が上昇し利益が得られる場合に、注文を約定させることができます。

指定された範囲内であればトークンの値上がりにも対応できるので、手数料収入インパーマネント・ロスの許容量などを計上した上で価格の範囲設定をすることが重要です。

他のプロジェクトの基盤

Uniswapは、Sushiswapをはじめとした多くの派生系プロトコルを多数生み出しています。

多数存在するAMM系のプロジェクトの中でもいまだに生き残っているのがUniswapです。

さらに、Uniswapはその信頼性の高さから、Uniswapそのものを基盤にしたDEXも多数開発されています。

例えば、Umami FinanceなどはUniswapで得る収益を前提として構築されたDEXです。

これらに事実は、Uniswapが信頼の高いプロジェクトであることを証明でもあります。

UniswapはDeFiの経済圏を拡大する基盤となるプロジェクトなのです。

Yodaka

Uniswapのエコシステム

https://uniswap.org/ecosystem

Uniswapは多数のプロジェクトと密接に結びつきながら、そのエコシステムを形成しています。

Uniswap単体の枠を超えて、様々なプロジェクトがUniswapのエコシステム形成に加わっているため、DeFiプロトコルの中でのトップクラスの安定性を誇っていると言えます。

対応しているネットワークは

EthereumPolygonOptimismArbitrum、Celo

の5種類で、どれも主要なブロックチェーンばかりです。

Uniswapは、多くのユーザーに利用されているネットワーク上で稼働しているため、この点でも利用における一定の信頼性が保たれていると言えます。

Yodaka

ネイティブトークンUNI

https://uniswap.org/blog/uni

Uniswapは「UNI」というネイティブトークンを発行しています。

最初の発行は、2020年9月16日でした。

https://coinmarketcap.com/ja/currencies/uniswap/

2022年10月の時点で、トークンの価格は「1UNI=約968円」です。

UNIは主に

  • ガバナンストークンとしてプロトコルの意思決定の投票権
  • コミュニティの財源
  • 流動性マイニング

などに用いられます。

トークン配布の内訳は以下の通り。

Yodaka
https://uniswap.org/blog/uni
  • 60.00%:【Community】Uniswapのコミュニティメンバー
  • 21.51%:【Team】チームメンバーと将来の従業員
  • 17.80%:【Investors】投資家
  • 0.69%:【Advisors】アドバイザー
    ②〜④は4年間かけて段階的にロックが解除されていきます。

Uniswapが稼働する仕組み

Uniswapどんな仕組みで稼働しているの?

それでは、Uniswapが稼働する仕組みを解説します。

Yodaka

流動性プール

図①:流動性の提供者は2種類以上の異なる通貨を一箇所に集めた「流動性のプール」を作成します。
※通常、2種類の通貨で流動性プールの作成をします。

図②:利用者はこのプールに入っている通貨を自由に両替することができます。

③:プールの利用者は、流動性の提供者に手数料を支払います。この手数料が、流動性提供者(プール作成者)の収入となります。

トークンの交換レートを自動調整する仕組み

プール内のトークンの価格(レート)はどうやって決まるの?

基本となるのは「X×Y=K」という式です。

Yodaka

プールに預け入れた通貨の総量と価格(XとY)によってプール全体の価値(K)を算出し、Kの数値を維持するようにXとYの価格調整が行われる仕組みです。

超ざっくりした具体例を見てみましょう。

Yodaka

このプールを利用して2ETHが欲しいユーザーがいると仮定します。
この時、このプールから2ETHを引き出すには、USDCがいくら必要になるでしょうか?

↑の図のように計算してみると「K=200,000を維持するためには、25,000USDCが必要」です。

つまり、

このプールから2ETHを引き出すためには25,000USCDが必要

ということになります。

Yodaka

追記

ここでは、手数料やプール外での価格変動などについては一切考慮していません。実際にはもっと複雑な計算をしています。より詳細な仕組みを理解したい方は、以下の動画を視聴することをお勧めします。

自動マーケットメーカーとは? (流動性プールアルゴリズム)

この仕組みをさらに発展させたプロジェクトBalancerなどがあります。

Yodaka

Uniswapの機能

Uniswapにはどんな機能があるの?

Uniswapの主要な機能は主に3つ。

  • スワップ
  • トークンの確認
  • 流動性提供

順番に解説していきましょう。

Yodaka

スワップ

https://app.uniswap.org/#/swap

仮想通貨の交換ができます。

Uniswapは、他のDeFiプロトコルと比較して比較的流動生の高い部類に入ります。

その時の評価額で交換ができる場合が多いので、マイナーな仮想通貨を取引して他の取引所で換金して利益を得たり(アービトラージ)、別のDEXなどで運用(ステーキングなど)したい仮想通貨を手早く手に入れたい時などに便利です。

ステーブルコインのスワップに特化したプロジェクトの代表格がCurveです。

Yodaka

トークンの確認

https://app.uniswap.org/#/tokens/ethereum

Uniswapで扱っている仮想通貨の情報を調べることができます。

価格や取引量の変遷などを確認できるため、Uniswapに存在する仮想通貨の大まかな流れを知りたいときに役立ちます。

流動性提供

https://app.uniswap.org/#/pool

Uniswapの最重要機能。

ユーザーは仮想通貨を預け入れたプールを作成することで、利用者からの手数料収入を得ることができます。

基本的には、すでに作成されたプールにさまざまなユーザーが合同で資金を預け入れる形を取っています。

そのため、巨額の資本を持っていなくても個人が手数料を獲得することが可能なシステムが実現しています。

中央集権的に管理されていない「個人の貸出システム」がDeFiの真骨頂と言えますね。

Yodaka

Uniswapの始め方・使い方

Uniswapを使うにはどうしたら良いの?

以下の記事で具体的な始め方・使い方を詳しく紹介しているので参考にして下さい。

Yodaka

使うときの注意点やリスク

Uniswapを使う時に気をつけることはあるの?

では、最後にUniswapを使うときの注意点リスクをまとめます。

Yodaka

手数料が割高

Uniswapは手数料(ガス代)が割高になることがあります。

1回の手続きに数千円かかってしまうこともあるため、無闇に取引を重ねると手数料負けしてしまう可能性もあります。

これは、Uniswapを機能させるイーサリアムネットワーク自体が現在(2022年10月末)膨大な量の取引に対応していないためです。

今後数年間かけて、イーサリアムネットワーク自体のアップデートで手数料も安くなっていく予定です。

しかし、今すぐにUniswapを利用したい方にとっては、「アップデート完了まで待てない」というの本音でしょう。

この対策として

  • 手数料の安い時間帯に手続きをする
  • 手数料の安いレイヤー2(L2)ネットワークで取引をする
  • 手数料負けしないほどの巨額の資金を運用する

などの方法が考えられます。

関連記事を参考にして、ご自身に合った運用方法をして下さい。

Yodaka

通信に時間がかかることがある

イーサリアムネットワークは、膨大な量の取引に未対応なため、利用者が多い時間帯には取引手続きに時間がかかることがあります。

これは、ネットワーク自体の問題なので、根本的な解決策としては「アップデートを待つ」ことになります。

また、L2ネットワークであるPolygonOptimismArbitrumなどに資金を移して(ブリッジ)から、Uniswapで運用するという方法もあります。

「L2での運用」や「資金のブリッジ」は、便利なこともある反面、リスクも高まります。以下の記事を参考にして賢い資産運用をしてください。

Yodaka

インパーマネント・ロスの可能性

Uniswapに限らず、AMMでの流動性提供に伴うリスクとしては

インパーマネント・ロス

の可能性が挙げられます。

インパーマネント・ロスとは、簡単に言うと

預けていたプール内の仮想通貨が大きく変化することによって生じる損失

のことです。

価値の変動しやすい仮想通貨のペアで流動性提供をする場合は、特に注意が必要です。

インパーマネント・ロスが発生する仕組み具体的な対策などについては以下の記事で詳しく解説しています。

Yodaka

【やさしく解説!】インパーマネント・ロスって何?【DeFiの理解を深めよう!】

大きく稼ぐには工夫が必要

結論から言うと、初心者がUniswap単体で大きく稼ぐことは難しいです。

Uniswapは、DeFiプロトコルの中では比較的安定したプロジェクトに成長してきているため、価格の歪みを利用して大きく稼ぐチャンスは他の賢いプレイヤーたちも狙っています。

Uniswap単体で大く儲けを出すためには、専門性の高い人達や圧倒的な資金力を持ったファンドなどと肩を並べて勝負することになるということを覚えておきましょう。

資金量の少ない個人がDeFiで儲けを出すためには、他のプロジェクトと併用したり、Uniswapの仕組みを利用しているプロジェクトで資産運用したりすることを考えることが現実的です。

DeFi特有のリスクについては、以下の記事も参考にしてみて下さい。

Yodaka

まとめ

最後まで読んでくださってありがとうございます。

多くのDeFiプロジェクトの基盤となるUniswapについて解説をしました。

Yodaka

本記事の内容が参考になれば幸いです。

本記事のまとめ

  • Uniswap元祖AMM
  • イーサリアムネットワーク上で稼働している
  • 仮想通貨の交換流動性提供ができる
  • 流動性プールの交換レート「X×Y=K」という式で決められる
  • 多くのDeFiプロジェクトの基盤となっている

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